特別企画
スマホ新法で日本のアプリはどう変わる? アプリ外決済解禁のメリットとデメリット【IMART2025】
有識者たちが「アプリ外決済開始後の新たな動き」を紹介
2025年11月27日 00:00
- 【国際MANGA会議 Reiwa Toshima(IMART2025)】
- 11月12日開催
- 会場:アニメイトシアター(アニメイト池袋本店B2F)
2025年12月に全面施行が予定されている「スマートフォンにおいて利用される特定ソフトウェアに係る競争の促進に関する法律」(通称:スマホ新法)。アプリ事業者にとってアプリ外決済が選択肢の1つとなる一方、どのような対応が必要になるのか理解できていない実務担当者もまだまだ多い。
そこで11月12日に開催された「IMART2025(国際MANGA会議 Reiwa Toshima)」のセッション「アプリ外決済開始後の新たな動き」では、グローバルな視点から見たスマホ新法制定の経緯や、エンタメ/電子コミック業界のアプリ事業者が外部決済の導入を検討する際にチェックしておきたいポイントについて、有識者たちが紹介を行なった。
スマホ新法制定の経緯は? アプリストア史の振り返り
同セッションではまず、モデレーターの中山氏がここ15年のApple Store、Google Storeの変遷を紹介。なかでも大きな出来事として、2020年8月に起きたEpic Games訴訟に触れられた。これは当時トップタイトルだった「Fortnite」をめぐり、30%のアプリ手数料が公平性を欠くとしてEpic GamesがAppleを訴訟したものだった。
2021年9月に訴訟が決着し、Appleは「試合に勝って勝利に負けた」結果に。手数料の妥当性は認められたものの、決済オプションは検討するべきだという判決が出た。
その後、ヨーロッパでもスマホ競争促進法が施行されるようになり、現在は2020年から始まったバトルが次にどう転ぶのかという「分水嶺」に差し掛かっているという。
しかし海外では外部決済導入後にも地域ごとのアプリ外決済手数料が設定されており、30%の手数料が丸々なくなるという話ではないようだ。日本のスマホ新法に関しても、外部決済導入後の手数料がどれほどのパーセンテージに設定されるのかはまだ「未確定」だという。
アプリ外決済のメリットとデメリット
続いてReproの平田氏は、アプリ外決済のメリット&デメリットについて説明。メリットとしては事業者が粗利率を改善できる可能性があること、消費者がこれまでより安価にサービスを享受できる可能性があると語った。
その一方、アプリ事業者がアプリ外で決済するとなると、独自のWebストアを構築しなければならないため、諸々のコストが発生するというデメリットが考えられる。また、個人情報などに関するセキュリティ対策も懸念点の1つとなっているようだ。
さらに平田氏は、Reproが実施した消費者調査の結果について触れ、アプリ外決済の認知度があまり高くないことを説明。アプリ外決済の金銭的メリットについてはさらに認知度が低く、グラフ上では全体の83.8%が「知らない」と回答していた。
またアプリ外決済の利用意向が高まる要因についての説明では、クライアントと試した経験から、同じ値段でより多く購入できるようにするよりも、値段を下げた方が「圧倒的にコンバージョン数は増える」という見解を述べた。
「FOD」の決済事情やMetaの広告ソリューションなど、各企業の視点
野村氏は、フジテレビ公式動画配信サービス「FOD」の事例を紹介。現在「FOD」で導入されている決済方法や、ユーザーの動向について明かした。
またアプリ外決済に振りきった際のメリットとして利益率改善やコンテンツ改善が可能になることを話した一方、シームレスな課金ができなくなることの機会損失や、ストアの露出が減る可能性がデメリットになることを語った。
それに対してMeta日本法人 Facebook Japan合同会社の稲垣氏は、「アプリ外決済の開始でアプリ広告の何が変わるのか?」を説明。これまではアプリ内のキャンペーン告知に誘導することがメインだったが、アプリ外決済によって選択肢が広がり、Web上のプロモーションが活用できるようになると述べた。
さらにMetaの広告ソリューションとして、「Web+アプリ」の可能性を提示。「クロスチャネルコンバージョン最適化」(通称3CO)として、Webとアプリ両方のコンバージョンを促進するという施策があるという。
最後のまとめでは、中山氏がスマホ新法によって手数料が一切なくなるわけではないということをあらためて強調。事業者に関しては決済など「コンテンツ外」に敏感になった方がいいタイミングだと語り、セッションを締めくくった。
















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