特別企画

「第5回オールKADOKAWAによるタテスクコミック大賞」&「まんが甲子園タテスクバージョン2025」授賞式開催!受賞作品はカドコミ&ジャンプTOONにて掲載スタート

12月13日 開催
会場:KADOKAWA「神楽座」

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 KADOKAWAは12月13日、「第5回オールKADOKAWAによるタテスクコミック大賞」&「まんが甲子園タテスクバージョン2025」授賞式をKADOKAWA「神楽座」にて開催した。

 「オールKADOKAWAによるタテスクコミック大賞」は、KADOKAWAが主催する縦スクロールコミックの漫画賞。マンガを扱う37編集部総出の審査により、「いつでもどこでも誰でも読めるおもしろい漫画」を探す取り組みとして、第5回は3月3日より8月31日にかけて作品の応募が受け付けられていた。大賞および各部門賞受賞者には賞金が授与されるほか、大賞受賞者は連載デビューが確約される。

 一方の「まんが甲子園タテスクバージョン2025」は、1992年より高知県が開催している高校生を対象としたマンガ競技大会「全国高等学校漫画選手権大会(まんが甲子園)」との連動のもと、KADOKAWAが主催、高知県およびまんが王国・土佐推進協議会が共催するもので今回が初開催となる。こちらは6月13日より9月30日にかけて応募が受け付けられており、審査はKADOKAWAタテスクコミック編集部と集英社ジャンプTOON編集部により実施。最優秀賞ほか受賞作品はカドコミあるいはジャンプTOONでの掲載が行なわれる。

 各受賞作品の発表は授賞式に先駆けて行なわれており、当日は各賞の受賞者、及びKADOKAWAより出版事業グループ担当執行役員 兼 出版事業推進局 局長の渡辺啓之氏、執行役 出版事業グループCPOの青柳昌行氏、出版事業推進局 タテスクコミック部 部長 寺谷 圭生氏、タテスクコミック編集長 坂野聡氏、集英社よりジャンプTOON統括編集長 浅田貴典氏、そして高知県 文化生活部長 池上香氏が登壇し、各賞の授与が行なわれた。

 また、授賞式後には選考委員らと「まんが甲子園タテスクバージョン2025」の受賞者に対する囲みインタビューも行なわれたので、その内容も併せてご紹介する。

 高校生たちはスポットライトの当たるステージの上、大勢の大人たちに囲まれ、さらにメディアからはマイクで質問を受ける……という、大人であっても緊張してしまいそうな環境の中、執筆にあたる苦労や楽しさなどについてなど、自らの想いを語る立派な姿が非常に印象的だった。

 今回の受賞作品は下記の通り。なお、作品は本日12月13日にそれぞれカドコミ及びジャンプTOONにて公開されている。

KADOKAWA 出版事業グループ担当執行役員 兼 出版事業推進局 局長の渡辺啓之氏
KADOKAWA 執行役 出版事業グループCPOの青柳昌行氏
左から高知県 文化生活部長 池上香氏、KADOKAWA 出版事業推進局 タテスクコミック部 部長 寺谷圭生氏、同タテスクコミック編集長坂野聡氏、集英社 ジャンプTOON統括編集長 浅田貴典氏
寺谷氏からはタテスクコミックやKADOKAWAの直近の取り組みについても報告が行なわれた

「まんが甲子園タテスクバージョン2025」受賞作品

優秀賞 チーム応募(賞金5万円、CLIP STUDIO PAINT PRO1デバイス1年版+カドコミ掲載)

【米子高校漫研部「嘘から出たヒーロー」】

「カドコミ」掲載ページ
ヒーローになりたい主人公は、意地悪な神様に騙されるが、騙した側が大変な目にあって…。

 チームとして応募した米子高校漫研部。部長は2年生、メンバー3名は1年生という構成だが、全員がタテスクのマンガを描いたことがなく、その形式を学ぶところからのスタートだったという。部長によればチームをまとめるのが大変だったが、この制作を通じて1年生と交流を深められたのが良かったと振り返った。

 浅田氏は本作について、「本当に丁寧に仕上げているのが伝わってきた」と評価。チーム制作ということもあり、キャラや背景や効果など、部長のもと各メンバーが力を併せて作り上げたことに「素晴らしいことだと思う」とした。

タテスクコミック賞 個人応募(CLIP STUDIO PAINT PRO1デバイス1年版+カドコミ掲載)

【さちこ氏「ずーっと友達。」】

「カドコミ」掲載ページ
高校1年生の優佳(ゆうか)と光(ひかる)はいつも一緒にいる仲良しの2人組。ある日、何度告白されても断ってばかりの優佳に、なぜいつも断るのかと光が問いかけるが――。

 さちこ氏は小さな頃からキャラクターの顔などをスケッチブックなどに描いてきており、今作においても描いていて楽しかったのはやはり表情だったという。一方でタテスクマンガを描くのはこれが初めてだったということで、コマやセリフの配置などに苦労したという。

 浅田氏も「マンガはやはり表情が大切な芸術」としつつ、本作については「いい役者(キャラクター)を監督としてディレクションしている」と表現。この良さは次の作品でも伸ばしていってほしいとコメントした。

ジャンプTOON賞 個人応募(CLIP STUDIO PAINT PRO1デバイス1年版+ジャンプTOONで掲載)

【ちりたろう氏「サボり屋の瀬良くん」】

「ジャンプTOON」掲載ページ
とある高校の文化祭で、2年B組ではメイド喫茶が催されていた。そんな中、クラスの女子・かえでは「“瀬良”が帰ってこないから探しに行ってきて」と、文化祭実行委員の友人から頼まれる。瀬良は物静かでマイペースなクラスの男子で、かえでは彼に少しだけ苦手意識を持っていた。宣伝がてら瀬良を探すかえでが見つけたのは…?

 ちりたろう氏はもともとアナログでマンガを描いていたが、今回デジタルでの制作に初挑戦。デジタルでは線の種類などが沢山あることに気づき、描くのが楽しかったという。応募作品を描き始めたのが締め切りギリギリであったため、進行そのものはかなり厳しい状況であったようだ。

 浅田氏は本作についても表情の良さについて言及。例えば眉が0.1mmズレただけでも違う表情になってしまうこともあるため、そういった意味で本作は「キャラを掴み切って描かれている」のを強く感じるとした。

「第5回オールKADOKAWAによるタテスクコミック大賞」受賞作品

大賞(賞金300万円+連載デビュー確約+CLIP STUDIO PAINT EX 2デバイスプラン3年版)

【有馬いち氏「推しアイドルは最強の婚約者がお守りします」】

「カドコミ」掲載ページ

会社員として働く吉野新奈は、大人気アイドルグループ「Riot」のルカの大ファン。社畜生活に疲れ切っているものの、大好きなルカの推し活を満喫していた。ある日、ルカが突然失踪したというニュースが飛び込んでくる。推しの安否を不安に思う中、一方の新奈も不慮の事故に遭ってしまって……!?

部門金賞(賞金50万円+カドコミ掲載)

・該当なし

女性向け作品部門 部門銀賞(賞金30万円+カドコミ掲載+CLIP STUDIO PAINT EX 2デバイスプラン1年版)

【リネン氏「皇太子と大神官」】

「カドコミ」掲載ページ
各国に人間と魔物の均衡を保つ「守護樹」が存在し、その均衡が崩れると「汚染」が酷くなる。「汚染」を浄化できるのは神聖な力をもっている神官のみ! 大神官候補である少女セラフィは未来の崩壊と愛する皇太子の死を回避するため、初めて教皇庁の外に足を踏み出す。

【Caffeine氏/taeka氏「北部大公はなぜ傭兵大将の服を脱いだのか」】

「カドコミ」掲載ページ
冷徹沈着なエリートの傭兵隊長エイナール・ヴァルターと、天真爛漫で少し抜けた所のある北部大公テオドール・フォン・ノルベルト。立場も性格も正反対の二人は、「下着」を介して奇妙な関係を築き始める。真面目な傭兵の戸惑いと大公の無邪気な好意が、すれ違いながらも近づいていくが…。温かくもじれったいファンタジーBLロマンス。

【曖昧な輪郭氏「曖昧な輪郭」】

「カドコミ」掲載ページ
大学生の亮輔は、同じサークルの先輩・華恋にずっと片思いをしていた。飲み会の帰り、酔った勢いで思い切って告白するが、「恋人にはなれない」と告げられてしまう。ところがその夜、なぜか華恋は亮輔を受け入れ、一夜を共にすることに――。

男性向け作品部門 部門銀賞

【手のゐ氏「ボストンアイビー」】

「カドコミ」掲載ページ
20XX年 都市ロックダウンで陸の孤島となった新宿は終末世界と化していた。ビルの合間をぬって生活するヘルメスと天照は、ある日 特急の依頼を受ける…

【木目ナナ氏「夜見ノ国」】

「カドコミ」掲載ページ
生と死の狭間の世界で、この世界を脱する一筋の糸となり得るものを奪いあう者達の物語。

その他オールジャンル部門 部門銀賞

【なじみヨータ氏「ローエ設計事務所」】

「カドコミ」掲載ページ
建築家を目指す少年ルコルは、憧れの天才建築家ローエの設計事務所に入ることになった。しかし、ローエはすでに事務所をたたんでおり、荒れた部屋を片付け酒を買ってくる使用人として働くことになってしまう。そんなある日、コビト族の村長が来て「村を建て直したい」と依頼され…建築が心を繋ぐヒューマンドラマ。

【Uyi氏「ヘイローステップ」】

「カドコミ」掲載ページ
天使と人間の間に生まれたセオディアが、愛の神エクタリアに拾われ、修行のために人間界へ。ある月夜、セオディアは偶然冒険者のユリスと出会い、共に旅を始めることに。旅の途中で彼らは、信仰を悪用する教会の不正事件に巻き込まれる。不正の裏には、「愛」を歪ませて人々の心を弄ぶ堕天使の関与が…。

奨励賞(賞金10万円)

ぽたと氏「トラック運転手の俺が転生した」
蒼瀬氏「料理男子、極道に弟子入りされる」
秋好ミゲル氏「あたし以外と死なないで」
ぷんゆうぎ氏「レイリョウダン」
鰻歯氏「特別な魔法を君だけに」
つづきがみたい氏「セレスタイトの最高傑作」

最終候補(賞金1万円)

わらびモチモチ氏「吸血清掃員は処女の血が飲みたい!」
TAKA氏「Monoculus 闇の扉 繋がる魂」
七田あむ氏「彩やかな青春を」
泉紗紗氏「元ホス狂い、今世は最高の男を王にします」
日下部氏「悪狐は君に執着する」
血崎ゆに氏「大正浪漫ミステリー  訝しき芳香は断罪の香水瓶」
MÂ10氏「半神のアルゴス」
Choi Hyeon Gyun氏「青い夜の魔女」
Joyamu氏「DR. BEAK」
せとつきこ/ちゅっこママのママ氏「かくれんぼ」
傷みらら氏「世紀末スターズ」
みらん氏「弦と心がふれるとき」
Melhico氏「あにみどーる あんな」
もえぎ氏「この初恋をもう一度」
岩田季々氏「誰にでもできるお仕事です。」
ハシビロコウ氏「あひるの庭」