特別企画

【今日の読み切り】「文を綴る」

“拝啓、君と仲良くなりたいです。”文字の綺麗な転校生にはある秘密があった――

【文を綴る】

著者:海野久遠

集英社

 大塚あやのは、東京からやってきた転校生。同級生の笹村は、自己紹介で彼女が黒板に描いた名前を見て「綺麗な字だ」と感じる。笹村の自宅は文房具屋。店番をしていたある日、彼女がレターセットを買いにやってくる。

 本作「文を綴る」は、「アフタースクールメイト」や「普く通る」などでも知られる海野久遠氏による短編マンガ。2023年1月より「少年ジャンプ+」にて配信されている。

 いつまでたってもクラスに馴染もうとしない「あやの」のことを、クラスメイトたちは怪訝に感じている。常に他人と距離と取りながら、あやのは兄へと他愛のない日常の報告を書いた手紙を送り続けている。

 頻繁にレターセットを買いにくるあやのに大して、笹村は親近感を抱いている。だが、彼女が手紙を書く理由を知った時、笹村はショックを受ける。彼女が季節外れに転校してきた理由、手紙を書く理由。そして、2人の結末を見届けて欲しい。

【あらすじ】

美しい文字を書く時期外れの転校生・大塚あやのが気になる笹村。笹村の実家である文房具店へとやってきた大塚は、今どき珍しく手紙を送りたいと告げる。仲良くなりたいと思う笹村だったが、大塚には誰にも言えない秘密を抱えていた――