特別企画

大賞は「ホタルの嫁入り」に決定! コミックシーモアの「電子コミック大賞2024」午前の部、授賞式レポート

ミュージックビデオやプレゼンバトルなど、大賞作品のプロモーション展開も発表

【「みんなが選ぶ!!電子コミック大賞2024」授賞式】

1月25日 開催

会場:東京ポートシティ竹芝 ポートホール

 エヌ・ティ・ティ・ソルマーレが運営する国内最大級の電子書籍サイト「コミックシーモア」は、「みんなが選ぶ!!電子コミック大賞2023」の授賞式を東京ポートシティ竹芝 ポートホールにて1月25日に開催した。

 「みんなが選ぶ!!電子コミック大賞2024」は、出版社59社より推薦されたコミックの中から、「2024年に最もヒットする電子コミック」を一般読者の投票により決定する賞。授賞式は午前と午後の2部に分かれて開催され、午前の部では「大賞」と「男性・女性・異世界・ラノベ部門」の各部門賞の発表、午後の部では「BL(ボーイズラブ)・TL(ティーンズラブ)部門」の各部門賞の発表が行なわれた。

見取り図 (左)盛山晋太郎さんと(右)リリーさんも登壇

 授賞式には「みんなが選ぶ!!電子コミック大賞2024」の公式アンバサダーである、お笑い芸人の見取り図で活躍中の盛山晋太郎さんとリリーさんもゲストとして登場。自身のマンガに対する想いや、軽快なトークで会場を盛り上げた。

 本稿では授賞式午前の部の様子を皆様にお届けしていく。午後の部も別途掲載するので、合わせて楽しんで頂きたい。

一般読者投票250万票で選ばれた作品たち

 授賞式はエヌ・ティ・ティ・ソルマーレ取締役 炭田真也氏の挨拶にて開幕した。

エヌ・ティ・ティ・ソルマーレ取締役 炭田真也氏

 今年で20周年を迎える「コミックシーモア」は、2024年現在で127万冊(うちコミックは86万冊)の作品数、月間利用者数が3,500万人超とまさに電子コミック業界で最大級のサービスとなっている。

 今回の「みんなが選ぶ!!電子コミック大賞2024」では一般読者の投票数が250万票を超えるなど、最高の盛り上がりとなった。そんな「コミックシーモア」だが、これからもオリジナルコミックのドラマやアニメ化、YouTubeチャンネル「コミステ!by コミックシーモア」でのマンガと様々なエンターテイメントを融合したコンテンツなど、マンガの新しい可能性表現に挑戦し、今まで以上に力を入れてマンガ市場の拡大に積極的に取り組んでいきたいとコメントした。

ラノベ部門賞「政略結婚のはずが、溺愛旦那様がご執心すぎて離婚を許してくれません」、「もふもふとむくむくと異世界漂流生活」

 授賞式の発表はラノベ部門、異世界部門、女性部門、男性部門、そして最後に大賞の順で発表が行なわれた。ラノベ部門では「政略結婚のはずが、溺愛旦那様がご執心すぎて離婚を許してくれません」、「もふもふとむくむくと異世界漂流生活」の2作品が受賞し、作家や出版担当者へトロフィーと盾の授与が行なわれた。

「政略結婚のはずが、溺愛旦那様がご執心すぎて離婚を許してくれません」著者:木下杏氏、イラスト:竹中氏、出版社:マーマレード文庫
「もふもふとむくむくと異世界漂流生活」著者:しまねこ氏、イラスト:れんた氏、出版社:アース・スター エンターテイメント

 受賞スピーチの際、作家・木下杏氏、竹中氏は手紙で以下の受賞コメントを寄せた。

木下杏氏
木下杏氏のコメント

 この度は素晴らしい賞をいただき、誠にありがとうございます。応援投票してくださった読者の皆様、 素敵なイラストを書いてくださった竹中先生、支えてくださった担当様、携わってくださった各関係者の皆様のおかげでいただくことができました。心より感謝申し上げます。本作は恋愛小説でして、恋愛のドキドキやままならないもどかしさ、切なさなどを感じて、少しでも楽しんでいただけるよう頑張って書きました。 今回のノミネートをきっかけに、1人でも多くの読者様に読んでいただくことができて、とても嬉しく思っております。 これからも日々精進してまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。

同部門賞を受賞した「もふもふとむくむくと異世界漂流生活」の作家しまねこ氏
しまねこ氏のコメント

 本日はこのような名誉ある賞をいただき本当にありがとうございます。人生で賞なんていただくのは生まれて始めてのことなのでとても緊張しております。たくさんの方に読んでいただけて、選んでいただけたといういのが本当に嬉しいです。自分が好きなことを好きなように書いて楽しんでいたことが、こんなふうに表彰していただけるなんて、本当に名誉なことで、心から感謝しています。ありがとうございました。”と嬉しそうにコメントした。

「もふもふとむくむくと異世界漂流生活」しまねこ氏

異世界部門賞は「悪役令嬢と鬼畜騎士」、「転移先は薬師が少ない世界でした」

 異世界部門賞では「悪役令嬢と鬼畜騎士」と「転移先は薬師が少ない世界でした」の2作品が受賞。

「悪役令嬢と鬼畜騎士」コミック:生還氏、原作:猫田氏、キャラクター原案:旭炬氏、出版社:一迅社
「転移先は薬師が少ない世界でした」マンガ:夏野はるお氏、原作:饕餮氏、出版社:アルファポリス

 受賞スピーチの際、「悪役令嬢と鬼畜騎士」の作家・生還氏と猫田氏は手紙で以下の受賞コメントを寄せた。

生還氏
生還氏のコメント

 こちらの作品で商業デビューさせていただいたのですが、このような素敵な賞をいただけるなんて夢のようです。 関係者の皆様、いつも応援してくださる読者様、ありがとうございます。 これからも「悪役令嬢と鬼畜騎士」をどうぞよろしくお願いいたします。

猫田氏のコメント

 投票、応援してくださりました皆様、 本当にありがとうございます。生還先生の魅力あるマンガのおかげでこのような素晴らしい賞をいただけたこと、心から感謝申し上げます。これからも応援のほど、よろしくお願いいたします。

 2人のコメントのあと、見取り図の盛山晋太郎さんが「鬼畜騎士は僕をモデルにされた?」と発言し、相方のリリーさんに「鬼畜しか合ってないです」と突っ込みを入れた。

原作者の饕餮(とうてつ)氏
饕餮氏のコメント

 今胸がいっぱいで何を言っていいかわかんないんですけれども、投票していただいた読者の皆様、それから読んでいただいた皆様、そして作画されてくださった夏野先生、いろんな方にご尽力いただいた編集の皆様方にお礼申し上げます。ありがとうございました。

 マンガ版を担当した夏野はるお氏は同じく手紙で以下の受賞コメントを寄せた。

夏野はるお氏のコメント

 饕餮先生の素敵な作品に出会い、コミカライズを担当することができて本当に幸せです。そして、応援してくださる読者の皆様、作品作りを支えてくださる皆様のおかげで今日まで書き続けることができました。今後もこの素敵な世界をたくさんの人に楽しんでいただけるよう尽力してまいります。どうぞ「転移先は薬師が少ない世界でした」をよろしくお願いいたします。改めて、ありがとうございました。

「転移先は薬師が少ない世界でした」原作者の饕餮(とうてつ)氏

 異世界部門ということもあり、見取り図に「異世界転生したら何になりたいか」と司会者が質問したところ、「転生じゃないけど1980年ぐらいにタイムスリップして全M-1チャンピオンのネタを先に出したいですね。ちょっと僕ら異世界とかあんまわかってないです」と冗談交じりにコメントしていた。

女性部門賞「結界師の一輪華」、「恋ヶ窪くんにはじめてを奪われました」

 女性部門賞では「結界師の一輪華」と「恋ヶ窪くんにはじめてを奪われました」の2作品が受賞。

「結界師の一輪華」コミック:おだやか氏、原作:クレハ氏、キャラクター原案:ボダックス氏、出版社:KADOKAWA
「恋ヶ窪くんにはじめてを奪われました」美麻りん氏、出版社:講談社
おだやか氏は個性的な被り物をして登場した
おだやか氏
おだやか氏のコメント

 この度は電子コミック大賞2024女性部門で受賞させていただきまして、誠にありがとうございます。投票してくださった読者の皆様に重ねてお礼申し上げます。クレハ先生の書かれる原作小説の俺様だけど優しいやり取りが大・大・大好きですので、「結界師の一輪華」の魅力を広くいろんな方にお伝えできるように、これからもたくさん頑張ってまいりますので、応援のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

 インパクトのある見た目や、コメント後のお辞儀で被り物がマイクにあたってしまうなど、かわいらしいハプニングに会場や見取り図の両名から思わず笑いが飛び出ていた。

 「恋ヶ窪くんにはじめてを奪われました」の美麻りん氏は手紙で以下の受賞コメントを寄せた。

美麻りん氏
美麻りん氏のコメント

 この度は素晴らしい賞をいただきありがとうございます。この作品は人気者の明るい男子と地味な女子という少女漫画の構造的設定の作品ですが、その違いのある2人がうまくいく大人のカップルとして1歩ずつ進んでいく様子を楽しんでいただけたらいいなと作ってきたマンガです。それがこうして賞までいただくことができて、制作に関わってくださった担当さんや出版社の方、また応援してくださった読者様に心から感謝申し上げます。これからも日々の癒しとなれるようなマンガを目指して頑張ります。本当にありがとうございました。

男性部門賞「正反対な君と僕」、「変な家」

 男性部門賞では「正反対な君と僕」および「変な家」の2作品に決定。

「正反対な君と僕」コミック:阿賀沢紅茶氏、出版社:集英社
「変な家」原作:雨穴(飛鳥新社刊)、マンガ:綾野暁、出版社:一迅社
阿賀沢紅茶氏
阿賀沢紅茶氏のコメント

 このような賞に選んでいただき大変光栄です。ご投票、応援してくださった読者の皆様、本当にありがとうございます。引き続き楽しんでいただけるよう頑張ります。

辻陽介氏
辻陽介氏のコメント

 この度はこんな素晴らしい賞を頂戴いたしまして、誠にありがとうございます。 本日、先生方はスケジュールの都合お越しいただけなかったんですけれども、受賞を伺いまして大変驚き、喜んでおられました。多くの読者の方々にお選びいただいての受賞とのことで、本当に嬉しい限りです。作品もこれからまさに盛り上がっていくところでございますので、何卒今後とも「変な家」をよろしくお願いいたします。

大賞「ホタルの嫁入り」

 各部門賞の発表が終わり、いよいよ大賞の発表となった。

 250万を超える一般読者投票により決定した2024年の電子コミック大賞は「ホタルの嫁入り」に決定。

「ホタルの嫁入り」橘オレコ氏、出版社:小学館

 電子・紙で累計116万部を突破。令嬢と殺し屋が繰り広げる契約結婚ラブサスペンスという物語の本作。謎の殺し屋に命を狙われた令嬢「沙都子」が生き延びるために“私と結婚してください――私と決券すれば全てが手に入ります”と提案することで始まる異質のラブサスペンス。主人公である殺し屋「進平」の異常すぎるほど重い愛から繰り出される台詞や描写がSNSでも話題になった作品だ。

 今回大賞に選ばれた「ホタルの嫁入り」だが、作家の橘オレコ氏に代わって、担当編集の森原氏より橘オレコ氏のコメントが代読された。

橘オレコ氏
橘オレコ氏のコメント

 この度は素晴らしい賞をいただき、身に余る光栄です。「ホタルの嫁入り」を応援してくださっている読者の皆様、支えてくださった皆様に厚く御礼申し上げます。そして、この賞をいただいたことで「ホタルの嫁入り」を知ってくださる読者様がいらっしゃることも大変嬉しく思っております。皆様へのご恩返しができるよう、作品作りに一層精進してまいります。誠ににありがとうございます。

本作について見取り図の二人も「設定がまず新しいですね。殺し屋と令嬢。内容はネタバレになるんで言えないんですけども、本当に素晴らしかったです。見取り図とも絡ましてください!」と作品を褒めつつ、アピールしていた

大賞「ホタルの嫁入り」の特別企画

 最後に、大賞を受賞した「ホタルの嫁入り」の特別企画が発表された。

 YouTubeチャンネル「COMIC STATION by コミックシーモア」の注目企画「ONGA PROJECT」にて、音楽プロジェクト第9弾として「ホタルの嫁入り」のミュージックビデオ化が発表。リリースは2024年春を予定しており、YouTubeチャンネル「COMIC STATION by コミックシーモア」にて公開される。

 また、電子コミック大賞2024公式アンバサダー見取り図プレゼンツ公約企画として、大賞作品をガチ宣伝する企画「電子コミック大賞2024見取り図プレゼンツ特命宣伝芸人選手権」の開催が見取り図により発表された。

 本企画はマンガ大好きな若手芸人3組によるプレゼン対決で、1番魅力のあるプレゼンができた芸人が特命宣伝芸人の立場を勝ち取ることができる。こちらは2月19日より、ウェブムービーにてコミックシーモア公式Youtubeと電子コミック大賞特設サイトにて公開される。

 マンガのみならず、様々なエンターテイメントにもサービスを広げているコミックシーモアに今後もぜひとも注目していきたい。