特別企画
実写版「ゴールデンカムイ」公開記念。今から原作を読み始める人が「金カム」を楽しむための5つのポイント
全話無料キャンペーンも開催中!
2024年1月24日 00:00
- 【ゴールデンカムイ】全巻無料キャンペーン
- 1月31日まで
1月19日から全国でロードショー公開されている実写版「ゴールデンカムイ」が好評だ。実写版といっても、キャラクターは限りなく原作に忠実で、映像のはずなのに、まるでマンガのコマを読んでいるような既視感すら感じる。
野田サトル氏による原作の「ゴールデンカムイ」は、が2014年8月から集英社「週刊ヤングジャンプ」で連載し、2022年4月に堂々完結した大人気マンガ。2024年1月時点で累計2,700万部を突破している。
ヤングジャンプのアプリ「ヤンジャン」では、同じく野田サトル氏の新刊「ドッグスレッド」の第1巻も1月18日に発売されたばかり。これを記念して「ゴールデンカムイ」の全話無料キャンペーンが実施されている。ぜひこの機会に読んで見て欲しい。
「ゴールデンカムイ」全話無料キャンペーン
この記事では、まだ「ゴールデンカムイ」を読んだことがない人や、映画を見て本作に興味を持った人たちに、原作の魅力やおすすめポイントを紹介したい。ちなみにこの記事は、まだ本作を読んだことがない読者向けに、ネタバレは極力避けている。
北海道に眠るアイヌの金塊を求めて男たちの野望が激突する物語。各種コラボも開催中!
「ゴールデンカムイ」は、現代の価値に直すと約8,000億円というアイヌの金塊を狙う男たちの陰謀と激突を描いた物語。金塊の行方は、網走監獄を脱獄した24人の脱走兵に刻まれた入れ墨に隠されている。帝国陸軍第七師団の鶴見中尉と、土方歳三ら脱獄囚がこの入れ墨を狙っている。
そんな中、一攫千金を求めて北海道にやってきた、元兵士の杉本佐一は偶然の出会いで入れ墨の男から秘密を聞き、アイヌの少女アシリパとともに金塊を探すことになる。
コミックスの巻末に記された膨大な参考資料や取材先のリストからもうかがえるように、本作は多くの史実をベースに構成されている。日本が近代国家として生まれ変わろうとしていた混乱期、まだ文明が自然を制することができていない時代の光景が丁寧な筆致で描かれている。
2018年4月に始まったアニメは現在4期まで放送済みで、すでに最終章となる第5期の製作も決定している。
また、3月16日より6月23日まで、TVアニメ「ゴールデンカムイ」と埼玉県の東武動物公園のコラボイベントが開催される。コラボフードやミニゲーム、オリジナルグッズなどが予定されている。
□TVアニメ「ゴールデンカムイ」×東部動物園コラボ告知ページ
さらに、1月19日から2月25日10時59日まで、TVアニメ「ゴールデンカムイ」と6角形パズルゲーム「LINE POP2」とのコラボも開催されている。
おすすめポイントその1「あまりにも個性的すぎる登場人物たち」
人物類型のトリックスターとは、物語の中で善と悪、賢者と愚者などの二面性を持ち、物語を展開させるような登場人物を言うが、「ゴールデンカムイ」の登場人物は、ほとんどがこのトリックスター的性格を持っている。さっきまで仲間だと思っていたものが敵になり、敵だと思っていたら味方になる。一緒にギャグパートに参加していたもの同士が、別のページでは本気で殺し合う。そんなスリリングな関係性が本作最大の魅力だ。
また、本作にはこの時代に活躍した実在の人物も多数登場する。主要キャラとして登場する新選組の土方歳三や永倉新八はもちろん、教科書などでもおなじみの土方歳三の写真を撮影した田本研造や、「一握の砂」で知られる詩人の石川啄木、日本で初めて映画の興行を行った稲葉勝太郎など実名で登場している。有名人のほかに、実在の人物をモデルにした登場人物も多数おり、ネットに考察サイトも数多く存在している。
主要な登場人物のごく一部を紹介!
杉本佐一(すぎもとさいち)
本作の主人公。日露戦争の激戦地、203高地で生き残り“不死身の杉本”の異名で知られている。戦士した幼馴染の妻で、自らの思い人でもある梅子の目をいい医者に見せるための資金稼ぎに金塊を探している。
おすすめポイントその2「北海道の大自然と文化を満喫して実際に行ってみたくなる!」
「ゴールデンカムイ」の舞台となるのは、日露戦争が終戦してから数年後の明治末期、北海道。北海道という呼称が生まれたのは明治2年。江戸時代には蝦夷地と呼ばれていた場所に、開拓使が接地され、国家事業として開拓が行なわれた。
「ゴールデンカムイ」では、小樽を皮切りに、夕張や釧路、網走、大雪山や神居古潭、屈斜路湖、登別温泉などなど、北海道の著名な都市や場所が多数登場する。それぞれの都市の特徴や文化がストーリーに活かされており、西日本出身でいまだ北の大地を踏んだことのない筆者にとっては、読んでいるだけで北海道旅行気分を満喫でき、さらに出てきた場所をネットで調べることでますます行きたくなってしまう罠がある。
おすすめポイントその3「詳細に書き込まれたアイヌ文化に触れる」
アイヌは北海道を始めとする日本列島北部周辺の先住民族。日本語とは系統の異なるアイヌ語を使い、独自の神話や文化を持っている。「ゴールデンカムイ」では、ヒロインの少女アシリパをはじめ、アイヌの人々が作品のカギを握る重要な存在として登場する。
ストーリーが進むと北海道在住のアイヌだけでなく、樺太のアイヌや他の少数民族も登場し、日本の北方に広がる少数民族文化の系譜に思いをはせることができる。
おすすめポイントその4「実はグルメマンガ。なんでも食べちゃう『ヒンナヒンナ』」
「ゴールデンカムイ」は、バイオレンスマンガであり、ギャグ要素も強く、ドラマもあり、アイヌや北海道の歴史や文化に触れることができる学識要素もありと、多彩な構造を持つマンガだが、その中でも必ず言及せざるを得ないのが、グルメマンガとしての側面だ。
主人公たちは、冒険の中で様々な動物と出会う。たいていの動物はアシリパに狩られて食料になる。リスやナキウサギ、キツネなどの小動物はもちろん、ヒグマやイルカ、シャチなど、旅先で出会うありとあらゆる動物がおいしく食べられていく。
小動物を骨ごとミンチにして食べるアイヌ風つみれのチタタプは作中で何度も登場するメニュー。生で食べたり、鍋にしたり、味噌を入れたりと食べ方もいろいろだ。チタタプを作るときには、どんなにクールなキャラでも「チタタプ」と言いながら肉を叩かねばならない。
おすすめポイントその5「完結しているので、先の心配をせずに安心して読める!」
「死」に対する容赦のない描写は、本作の大きな魅力だ。ヒグマとの壮絶な死闘や、銃弾飛び交う中での殺し合いの緊迫感は、無慈悲に描かれる凄惨な死にざまあってのものだ。虚無顔で繰り広げられるギャグシーンとのギャップも、バトルシーンの迫力を倍増させる。
逆に本気になればかっこよすぎるキャラクターたちが繰り広げる、かなりイカれたギャグシーンも、絶対に見逃せない必見要素だ。第1巻こそまだおとなしいが(それでも後半には杉本と白石がかなり笑わせてくれるが)、巻が進むにつれて、もはや悪夢としか言えないレベルのすごいギャグシーンも登場してくる。
ドキドキハラハラな展開が続く本作だけに、連載中にはいったいどうなるのかとヤキモキした読者も多いはずだ。しかし、いまから読む読者は、完結しているので安心して最後まで一気に読み進めることができる。もし、これから読み始める人は、読み進めながら本作が土台にしている歴史や文化をネットなどで調べてみてほしい。そうすることで「ゴールデンカムイ」の世界をさらに楽しむことができるようになるはずだ。
全巻無料で読めるこのチャンスに、本作をまるごと楽しもう!
無料キャンペーン中は全31巻の完結まで無料で読むことができる。また、アニメシリーズはシーズン4までAmazon Primeの見放題に入っているので、会員であれば無料で見ることも可能だ。
次々に現われる強敵との闘いや、キャラクターたちのバックボーンに秘められたドラマはもちろん、巻数が進むにつれて成長していくアシリパと、そんなアシリパを見守る杉本との関係の変化も楽しんで欲しい。
(c)野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会
(c) 2024映画「ゴールデンカムイ」製作委員会
※アシリパの「リ」は小文字が正式表記