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【年末企画】2024年はマンガ完結ラッシュ! MANGA Watch初となる年間PVランキングを発表

1位はあの魔法使いのお話

 2024年もいよいよ終わり。1月よりプレ・オープンしたMANGA Watchも初めての年末を迎える。マンガ総合専門誌としてGAME Watchから独立した弊誌では、マンガの連載情報や作品展のレポート、レビュー企画などさまざまな記事を掲載してきた。そんな中で、漫画家・鳥山明氏の訃報や「呪術廻戦」「推しの子」をはじめとしたビッグタイトルの完結が相次ぐなど、マンガ業界としても激動の1年となった。

 そこで、今年注目を集めた記事TOP10をランキング形式でご紹介する。創刊1年目のMANGA Watchではどんな記事が注目を集めたのか、それぞれ振り返っていこう。

2024年 MANGA Watch PVランキングトップ10!

1位:【最新話】「葬送のフリーレン」第130話「水面下」がサンデーうぇぶりにて公開。本話以降休載へ(5月15日掲載)

 MANGA Watch初代PVランキング1位に輝いたのは、マンガ「葬送のフリーレン」第130話がサンデーうぇぶりで公開されたニュースだ。この記事に注目が集まったのは、やはり長期休載のお知らせが理由の一つにあるだろう。帝都での新たな冒険が描かれる中で休載が発表され、その後3ヶ月ほど更新がストップした。現在では、連載も再開しTVアニメ第2期の制作も決定するなどますます盛り上がりをみせる「フリーレン」だが、それゆえに長期休載は読者に衝撃を与えた。

 弊誌としては、上記のような最新話の更新ニュースをはじめ、シールくじびきの購入企画や作品レビュー、作品公式Xでの投稿を紹介するなど、まさに「フリーレン」づくしの1年間だった。2025年以降も続くであろうフリーレンの長い旅路に我々も寄り添っていきたい。

2位:「HUNTER×HUNTER(ハンターハンター)」第38巻購入時に配布される「幻影旅団特製イラストカード」が公開!(8月30日掲載)

 2024年には、約2年ぶりとなる「HUNTER×HUNTER(ハンターハンター)」の最新巻が発売された。さらに、「週刊少年ジャンプ」での連載も再開し、大きな話題を呼んだのは記憶に新しい。この記事では、最新38巻購入時に配布される「幻影旅団特製イラストカード」のデザインを紹介している。団長のクロロを中心に幻影旅団の面々がデザインされた豪華箔押し加工の特典は、「HUNTER×HUNTER(ハンターハンター)」の続きを待ち望んでいたファンにとって嬉しいプレゼントとなったことだろう。

3位:漫画家・森田まさのり氏がXにて直筆の「ドラゴンボール」イラストを公開(9月11日掲載)

 マンガ「ろくでなしBLUES」や「ROOKIES」の作者・森田まさのり氏が描いた、「ドラゴンボール」イラストを紹介する記事が第3位にランクイン。2024年の3月には、「ドラゴンボール」の作者である鳥山明氏の逝去が報じられた。この訃報はマンガファンだけでなく、多くの人々に衝撃を与えた。その影響もあるのか、この1年は「ドラゴンボール」や「ドラゴンクエスト」に関連するニュースの注目度が高かったように感じる。

 また、このイラストは森田氏のタッチが存分に活かされているのも、記事がヒットした要因ではないだろうか。原作で「鼻がない」と言及されているクリリンについて、森田氏は「鳥山先生、クリリンに鼻を描いてしまってごめんなさい。」とコメント。イラストのインパクトもさることながら、こういった小ネタがあったのも印象的な一枚だった。

4位:【最新話】「サバエとヤッたら終わる」第196話「ついにラブホで休憩を!?」がくらげバンチで公開!(7月23日掲載)

 少年マンガが続く中、第4位に登場したのは“理性ギリギリ”青春コメディ「サバエとヤッたら終わる」だ。本作は、同級生に片思い中の大学生の宇治が、片思い相手の親友であり、自身の友人でもある鯖江に恋愛相談を持ちかけるところから始まる物語。2024年8月にはテレビドラマも放映された。この記事で紹介した第196話「ついにラブホで休憩を!?」では、「宇治がサバエに手を出してしまったのではないか……?」というヒキが注目を集めた。果たして宇治の貞操は守られたのか、気になる方はぜひ「サバエとヤッたら終わる」が連載しているWEBアプリ「くらげバンチ」にアクセスしてほしい。

5位:「呪術廻戦」ついに堂々完結。その魅力を振り返る(9月29日掲載)

 2024年9月に完結したマンガ「呪術廻戦」の魅力を語ったレビュー企画。「他のマンガでは味わったことのない、後ろ向きで人肌のぬるさを感じる湿っぽいセリフたち」というサブタイトルにもあるように、その独特な世界観を丁寧に紹介した記事となっている。TVアニメも人気を博し「ポスト鬼滅」といったような注目を集めた、「少年ジャンプ」の中核を担うマンガの完結ということもあり大きな反響があった。完結に向けて屋外広告や特別ムービーの公開など、毎週のマンガの展開にあわせ読者のボルテージをも上げるような施策が多く行なわれた印象も強い。

6位:「ヒロアカ」第40巻の表紙が公開!(3月21日掲載)

 「僕のヒーローアカデミア」第40巻の書影が公開されたニュースが第6位に登場。クライマックスに向け、死柄木弔やオール・フォー・ワンとの対決が佳境を迎える中描かれた第40巻の表紙には、黒いヒーローの姿が。コミックスで物語を追っているファンにとっては、「表紙の男の正体が一体誰なのか……」という期待感がこの記事の注目を集めた一因ではないだろうか。

 また、「僕のヒーローアカデミア」は2024年8月をもって「週刊少年ジャンプ」での連載を終了した作品でもある。上記の「呪術廻戦」と並び長年「少年ジャンプ」を盛り上げてきた両作の連載終了は、筆者もいちマンガファンとして寂しさと完結を見届けた達成感を感じる出来事であった。

7位:【最新話】「薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~」第78話「悪役」公開!(4月1日掲載)

 月刊サンデーGXで連載中の「薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~」第78話がサンデーうぇぶりで公開されたことを紹介している。第78話では、壬氏が反乱を企てた宰相・子昌と対峙する山場となっており、注目度が高かった。2023年から2024年にかけて放送されたTVアニメも人気の理由で、2025年1月には第2期の放送が決定している。

 また、「薬屋のひとりごと」にはコミカライズが2種類あるのも特徴だろう。弊誌では双方の違いや魅力を紹介する記事も掲載しているので、ぜひそちらもチェックしてほしい。

8位:【最新話】「【推しの子】」第143話「全肯定オタク」がジャンプ+にて配信開始!(3月21日掲載)

 第8位には「【推しの子】」の最新話を紹介した記事が登場。「【推しの子】」は2024年11月をもって「週刊ヤングジャンプ」での連載に幕を下ろした。そんな本作のクライマックスが近づいていた第143話では、ルビーとアクアが映画「15年の嘘」でのキスシーンの撮影を前にお互いの前世と今について話す注目の回であった。TVアニメは放送から若者を中心に人気を集め、主題歌の「アイドル」は国内外問わず聴かれる楽曲となるなど、近年の注目の的であった本作の完結は多くの読者に衝撃を与えた。

9位:【最新話】「サバエとヤッたら終わる」第203話「ヨガを始めた宇治が!?」がくらげバンチで公開!(9月17日掲載)

 第4位にもランクインした「サバエとヤッたら終わる」の第203話が更新された際の記事。この回のサムネイルに使われているコマが、サバエのとっているポーズが思わず宇治も「エロすぎるだろー!!」と叫んでしまうものだったのが、読者の関心を集めたのかもしれない。弊誌では、少年マンガだけでなく青年マンガも幅広く掲載しており、「サバエとヤッたら終わる」はその人気の筆頭となっている。「TOP10に2回も登場する『サバエ』ってどんな作品?」と気になった方は、MANGA Watchのレビュー企画を読んでみてはいかがだろうか。

10位:【最新話】「【推しの子】」第148話「夏の終わり」の最速配信がヤンジャン!にてスタート(5月9日掲載)

 第8位に続いて「【推しの子】」第148話もランキング入りを果たした。第148話は、クライマックスに向けて物語が動く中掲載された水着回だった。アクアに想いを寄せる有馬かなと黒川あかねの心中に迫るターニングポイントでもあったので、読者も注目の1話であっただろう。また、8位の記事と異なり、こちらは「ヤンジャン!」にて有料で公開されてた最速配信版となっている。無料で読める「ジャンプ+」に対しコインが必要となるが、先の展開が気になる読者にとっては、こちらの更新にも大きな関心が寄せられていた。

始まりがあれば終わりもある。 MANGA Watchはこれからもマンガの“今”を紹介していきます!

 さて、2024年のPVランキング1位は「葬送のフリーレン」となり、10位までのランキングを見渡してみると、休載や連載再開、完結といったライブ感のあるニュースが上位を占めている印象だ。特に「呪術廻戦」「推しの子」「僕のヒーローアカデミア」など、近年のマンガ業界を彩る作品たちの完結が与えた影響は大きい。しかし、終わる作品もあれば、新たに始まる未来のヒット作もきっと世に出てくることだろう。2025年もマンガファンの“今”にコミットする誌面をお届けできればと思うので、ぜひ来年もご愛読いただければ幸いである。皆さまよいお年を!