編集部から

マンガ総合専門誌「MANGA Watch」創刊のご挨拶

【MANGA Watch】

2024年1月26日プレ創刊

 読者の皆様、マンガ総合専門誌MANGA Watchへようこそ。編集長の中村です。

 1月15日にGAME WatchおよびHOBBY Watchで事前告知させて頂いた通り、本日1月26日よりImpress Watchシリーズの新媒体としてMANGA Watchをプレ創刊します。

 私は、毎朝マンガアプリでマンガを読むことを日課としています。アプリを開くたびに新しいマンガとの出会いがあり、大人気マンガの最新話、新進気鋭の漫画家による読み切り、後世に語り継ぐべき傑作との遭遇、あるいは再開に、胸を躍らせる日々です。「面白いマンガを紹介したい!」。この想いをかき集めて形にしたのがMANGA Watchです。

 いま、マンガ界は、ワクワクするような状況を迎えています。マンガアプリ、Webtoonといったプラットフォームや見せ方の進化に留まらず、スマホ、タブレット、VRヘッドセットといった閲覧端末の多様化、印刷物、二次元という枠組みを超えて原画が持つ力をよりパワフルに届ける「マンガダイブ」(集英社)のようなXR(拡張現実)的な取り組み、そしてAIの分野では、手塚治虫先生の代表作「ブラック・ジャック」(秋田書店)において、ついに生成AIを駆使して新作が生み出されました。

【マンガダイブ】
現在開催中の【推しの子】スーパー・イマーシブライブ
【「ブラック・ジャック」新作】
「週刊少年チャンピオン」52号に掲載された「ブラックジャック」完全新作読み切り

 テクノロジーの力を用いることで、我々が大好きなマンガはまだまだ進化することができる。そう確信できるニュースが相次いでいます。テクノロジーの進化による暮らしの変化を伝えることは、我々インプレスが得意とするところであり、MANGA Watchでもしっかり取り組んでいきたいと考えています。また、インプレスグループでコミック関連の業務を得意とする株式会社ICEの協力を得ることで、迅速にマンガ業界へとアプローチしていきます。

 その上でMANGA Watchがもっとも大事にしたいのは、マンガそのものです。私はコンテンツの力を信じています。コンテンツは、人びとの暮らしに潤いを与え、時として大きな力になってくれます。MANGA Watchの使命は、そうしたコンテンツの代表格であるマンガとの出会いを様々な形で提供することです。

 最後に、私は数あるマンガのエピソードの中でも、「ブラック・ジャック」の「ある老婆の思い出」がお気に入りです。とある看護婦に降りかかった出来事に、偶然ブラック・ジャックと巡り合わせたことで、助かった母子の人生はおろか、一国の歴史まで変えてしまう。全体のストーリー、ブラック・ジャックの名セリフ、コマ割り、最後のオチ、すべてが珠玉としかいいようのない傑作です。興味を覚えた方はぜひ御一読いただければと思いますが、MANGA Watchもまた、我々が紹介したマンガが皆さんの人生に彩りや変化をもたらすきっかけになってくれれば、編集者としてこれに勝る幸せはありません。編集部員一同がんばっていきます。どうぞMANGA Watchをよろしくお願いいたします。

MANGA Watch編集長 中村聖司