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原稿用紙1300枚分の“鈍器本”「阿部和重覚書 1990年代-2020年代」が本日発売。あだち充氏や「監獄学園」などマンガ作品の批評・随筆も収録

【阿部和重覚書 1990年代-2020年代】
3月27日発売
価格:4,950円

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 河出書房新社は、作家・阿部和重氏がデビュー以来32年間にわたり書き綴った批評、随想など全157篇を集成した「阿部和重覚書 1990年代-2020年代」を、3月27日に発売した。価格は4,950円。

 本書はあらゆる角度から真実の歪みを凝視し、警鐘を鳴らしつづけてきた阿部氏が様々な媒体で執筆した157編の文章、原稿用紙1300枚分にも及ぶテキストを1冊に集成したもの。映画、文学、漫画、音楽・アイドル・事件報道など、多岐にわたるテーマを扱いつつも、「物語はどのように現実を形づくるのか」「現実はどのように物語化されるのか」という問いが一貫して繰り返される。

 なお、発売を記念して、本書に書き下ろしで収録された「序」がWeb河出にて無料公開されている。

□Web河出「阿部和重覚書『序』」無料公開ページ

【装丁を手掛けた常盤響氏よりコメントが到着】

1997年、阿部和重さんの小説『インディヴィジュアル・プロジェクション』の装丁を担当しました。私にとって初めての装丁の仕事であり、そのためにカメラを購入し初めて写真を撮影したという思い出深い作品です。

その後、阿部さんの書籍の装丁をいくつか担当させていただきましたが、どの装丁も阿部さんの小説世界をビジュアル化するという緊張感がありながらも、新しいアイデアにチャレンジできるという刺激的な体験でした。

そして2026年に阿部さんの1990年代から現在に至るまでのエッセイや評論などを網羅した特大ボリュームの書籍の装丁を担当できたことがとても嬉しい。後にも先にも、この厚さの書籍を装丁することはないでしょう。素直に、カッコイイ本ができたなぁ!と思っています。

2026年3月 常盤響

全収録作品ラインナップ「阿部和重覚書 1990年代-2020年代」目次

創作について

誤謬と類似/映画と小説の狭間で/世界は愛を求めている/Are You Lonsome Tonight?/After Hours/作者の言葉/連載小説「ブラック・チェンバー・ミュージック」を終えて/Wonderful World

現代映画と疑似ドキュメンタリー問題

語りという媒介経路――アルノー・デプレシャン『そして僕は恋をする』/「ドキュメンタリー的」な仮構という「流行」/ 日本映画における「擬似ドキュメンタリー的」スタイルの行く末/ヨーロッパの極北、または「妥協せざる人びと」――ジャン゠マリー・ストローブ&ダニエル・ユイレ/「映画」と「私」と「リアリティー」の「現在」/アメリカ映画、ヴェンダース、ゴダール/真実へ向けて――『トゥルーマン・ショー』とテレビドラマについて

大江健三郎

( I Can’t Get No) Satisfaction――大江健三郎追悼/Across The Universe――大江健三郎追悼

漫画覚書 コマの外ではなにが起きているのか――あだち充1

あだち充の宇宙/あだち充における無人の風景1

蓮實重彥

われわれのジェネレーションにとって極めて困難な時期/正体不明の「怪物」のためのデクパージュー―蓮實重彥『映画時評2009-2011』論/Sign ‘O’ the Times――『伯爵夫人』を読む/蓮實重彥著『ジョン・フォード論』

中上健次

流血と清流――そして/あるいは失禁という「奇蹟」

大西巨人

『神聖喜劇』解説/明確性と論理性を求めて――大西巨人追悼/大西巨人追悼――あるいはパンフォーカス的記述の意義/『地獄変相奏鳴曲 第四楽章』解説

漫画覚書 コマの外ではなにが起きているのか――『頭文字(イニシャル)D』

『頭文字(イニシャル)D』、または単調なくりかえしの彼方に/『頭文字(イニシャル)D』、または予告されたバトルの記録/『頭文字(イニシャル)D』、または永劫回帰としての車輪

北野武

『ソナチネ』と『キッズ・リターン』――回転する二つの車輪/「HANA」と「BI」の間に何があるのか――北野武『HANA-BI』

ヴェンダース

「旅」の映画、あるいは「失われた」時間と距離/「距離と時間」の消失――「夢の涯てまでも」の「可能性」について/メディアと「暴力」――ヴィム・ヴェンダース『エンド・オブ・バイオレンス』/線上の運動――『さすらい』から『ベルリン・天使の詩』へ

ゴダール

『万事快調』――メディアが砕け散るとき/ジャン゠リュック・ゴダールの「部屋」

漫画覚書 コマの外ではなにが起きているのか――あだち充2

あだち充における無人の風景2

アイドル

現実と幻像見せる彼方の星――松浦亜弥コンサート/奇跡のファンタジー

アディクション

結局のところ、彼の胃痛の原因は何だったのか?/嗜虐的スローモーション/唯一の授業/かいぶつたちのいた夏/『限りなく透明に近いブルー』

DIARY

小説家52人の2009年日記リレー/創る人52人の2011年日記リレー/読書日録1/読書日録2/読書日録3/創る人52人の「激動2017」日記リレー/テロと戦時下の2022-2023日記リレー

漫画覚書 コマの外ではなにが起きているのか――ヤンキー

ヤンキー狩りに抗して1/ヤンキー狩りに抗して2/ヤンキー狩りに抗して3/ヤンキー狩りに抗して4/ヤンキー狩りに抗して5/ヤンキー狩りに抗して補遺

黒沢清

Xを乗り越えるために――黒沢清『CURE キュア』/Invisible Touch――『岸辺の旅』論

青山真治

柔軟で不屈 あまりに険しいその軌跡――青山真治さんを悼む/You Can’t Always Get What You Want――青山真治追悼/See The Sky About To Rain――青山真治追悼/Break Up To Make Up―青山真治追悼

英雄と悪漢

ヒーローの資格があるのはだれか?/魅力的な悪役ほど悪ではない

ブルース・リー

バズビー・バークレーからブルース・リーへ。/紙と模倣

アメリカ

「アメリカ合衆国中枢同時テロ事件」を巡る映像とハリウッド映画について/まことしやかな噓、トランプの時代/Turn Of The Century

ハリウッド

「リアリティー」について――ジェームズ・キャメロン『タイタニック』/アメリカ(映画)は何を望んでいるのか――ローランド・エメリッヒ『ゴジラ』/竜巻の痕跡――ハーモニー・コリン『ガンモ』/絶対的な「任務」――スティーブン・スピルバーグ『プライベート・ライアン』/ 殺しのライセンスー―『ゾンビ』における「大量殺戮」の意味

漫画覚書 コマの外ではなにが起きているのか――あだち充3

あだち充における「不在」1/あだち充における「不在」2/あだち充における「不在」3/あだち充における「不在」4/あだち充における「不在」5/あだち充における「不在」6/あだち充における「不在」7/あだち充における「不在」8/あだち充における「不在」9/あだち充における「不在」10

災禍

地上にひとつの場所を/This Will Be Our Year/Shameless

COVID-19

Word of Mouth/Brand-New-Life

公共性

すべての若き野郎ども/すべての(かつての)若き野郎ども

音楽/映画覚書

第1回『おしゃれキャット』/第2回『ツイン・ピークス/ローラ・パーマー最期の7日間』/第3回『秋日和』/第4回『フラッシュ・ゴードン』/第5回『クリスチーネ・F』/第6回『ヌーヴェルヴァーグ』/第7回『プリンス/アンダー・ザ・チェリー・ムーン』/第8回『戦場のメリークリスマス』/第9回『モロ・ノ・ブラジル』/第10回『ブッシュ』/第11回『マイ・フェア・レディ』/第12回『ジュラシック・パーク』/第13回『ランブルフィッシュ』

ヒッチコック

アルフレッド・ヒッチコック試論

視覚的効果

「視覚的な効果」の行方――フランシス・フォード・コッポラ『レインメーカー』/ある時代の終焉――イエジー・スコリモフスキ監督『出発』/扉の開閉による覚醒/終わらない夜――神代辰巳『女地獄・森は濡れた』/小津安二郎について

漫画覚書 コマの外ではなにが起きているのか―『監獄学園(プリズンスクール)』

『監獄学園(プリズンスクール)』試論1/『監獄学園』試論2/『監獄学園』試論3/『監獄学園』試論4/『監獄学園』試論5/『監獄学園』試論6/『監獄学園』試論7/『監獄学園』試論8/『監獄学園』試論9/『監獄学園』試論10/『監獄学園』試論11/『監獄学園』試論12/『監獄学園』試論13/『監獄学園』試論14/『監獄学園』試論15/『監獄学園』試論16/『監獄学園』試論17/『監獄学園』試論18/『監獄学園』試論19/『監獄学園』試論20/『監獄学園』試論21/『監獄学園』試論22/『監獄学園』試論23/『監獄学園』試論24/『監獄学園』試論25/『監獄学園』試論26/『監獄学園』試論27/『監獄学園』試論28/『監獄学園』試論29/『監獄学園』試論30

後藤明生

私の好きな谷崎賞受賞作品――後藤明生『吉野太夫』/Satisfaction

谷崎潤一郎

いくつかの影と響きのこと/盲目性その可能性の中心

キアロスタミ

ケン・ローチとアッバス・キアロスタミー―閉ざされる「まなざし」と「開かれた映画」/二つの道、二つのドライブ

イーストウッド

「不吉」な世界――クリント・イーストウッド『真夜中のサバナ』/クリス・カイルはなぜ、家に帰りたがらなかったのか

蔡明亮(ツァイミンリャン)

厳密さは何を退けているのか――蔡明亮『河』/蔡明亮監督作『郊遊〈ピクニック〉』

山形

ミート・ザ・イサカコウタロウ/All Summer Long/The Kids Are Alright

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