インタビュー

「3人の関係性、いいな」と思えるちょっと不思議な三角関係「ただいま、おじゃまされます!」和戸村氏インタビュー

待望のアニメ化!原作とは異なる切り口やオリジナル展開へ

【アニメ「ただいま、おじゃまされます!」】
4月7日 放送開始
日本テレビ AnichU枠、読売テレビ 火アニ枠
毎週火曜25時29分~

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 コミックシーモアのオリジナルコミックである「ただいま、おじゃまされます!」のTVアニメが、4月7日より放送開始となる。本作は、24歳のOLで、隠れオタクの凛子を主人公にしたラブコメ作品。左隣に住むさわやか紳士・佐槻と、凛子が一番好きなマンガ「うさねこ部」の原作者で少し粗暴なウサ春こと右沙田、そして凛子の3人による、壁の穴で繋がった3人の“ちょっと変わった三角関係ルームシェア生活”が描かれる。

 “三角関係”といえどドロドロした展開はなく、佐槻と右沙田という2人の正反対の男性と凛子のやり取りは明るく、ラブコメらしいドキドキも味わえる作品となっている。凛子の彼氏を演じながらも、思わせぶりなセリフを投げかけてくる佐槻と、口は悪いが不器用な優しさを見せる右沙田、そしてそんな2人の間に挟まれ、戸惑いつつも心を揺らしていく凛子の恋模様が魅力だ。

 今回はTVアニメの放送開始を前に、作者である和戸村氏にメールインタビューを実施。アニメ化が決まった際の心境や作品誕生の裏側、キャラクター造形のこだわりなどについて話を聞いた。

【TVアニメ『ただいま、おじゃまされます!』メインPV|4月7日より放送開始!】

「この3人の関係性、いいな」と思える作品にしたい

――「ただいま、おじゃまされます!」のアニメ化おめでとうございます!アニメ化のお話を初めて聞いた際の率直な感想を教えて下さい

和戸村氏:コミックシーモアのオリジナル作品は実写化されているものが多いのですが、本作は二次元的なキャラクター表現の多い作品なので、映像化のお声がかかることはないだろうと思っていました。そんな中でアニメ化のお話をいただき、驚きとともにとても嬉しかったです!

――原作がアニメでどのように表現されるのか、先生が特に期待されているポイントやシーンなどはありますか

和戸村氏:アニメ化により、多くのクリエイターの方々の感性が加わることで、自分一人では生まれないような新しい表現が生まれるのではないかと、とても楽しみにしています。

アニメKV

――「ただいま、おじゃまされます!」の連載における誕生秘話などあれば教えて頂けないでしょうか?

和戸村氏:前作では、執事養成学校を舞台に、元暗殺者の5歳児や、河童、宇宙人まで登場する、さまざまな要素を掛け合わせたギャグ作品を描いていました。その中でラブコメ要素を取り入れたところ思いのほか反響をいただき、「次は真正面からラブコメに挑戦してみよう」と考えたのが本作の出発点です。

――本作は壁の“穴”でつながる、お隣さん同士のちょっと変わった三角関係を描いていますが、この設定はどのようにして考えられたのでしょうか? また、3人の関係を描くうえで心掛けていることはなんでしょうか?

和戸村氏:構想の原点にあるのは、前作の作業中によく視聴していた海外のシットコム(※)作品です。家の中という限定されたシチュエーションで繰り広げられる、テンポの良い会話劇や独特の人間関係に面白さを感じ、自作でもそうしたエッセンスを取り入れたいと考えました。

 三角関係という枠組みではありますが、ドロドロとした展開よりも、読者の皆さんが「この3人の関係性、いいな」と思えるように描きたいと思っています。

※シチュエーション・コメディとも。職場や家庭など限られた舞台で、同じキャラクターたちの日常を描いたコメディドラマ。日本では「フルハウス」などが有名。

右沙田が壁に穴を開けたことから、ちょっと変わった三角関係が始まる

――「ただいま、おじゃまされます!」というタイトルに込められた思いを教えてください。

和戸村氏:「ただいま」と言い合えるくらいの近さがありつつ、他人だからこその「おじゃまします」という一線もある。その両方の距離感をタイトルに同居させたら面白いかなと思いました。また、いいところで邪魔されてしまう、ラブコメらしいドタバタ感も込めたかったので、「ただいま、おじゃまされます!」という形に落ち着きました。

右沙田が悩んだシーンは和戸村氏の経験が活きた

――佐槻と右沙田、2人の異なる魅力を持ったキャラクターを制作されていますが、モデルとなる人物や着想を得たきっかけなどはあるのでしょうか?

和戸村氏:とある少女漫画作品のコメント欄で見かけた「この男性キャラ、何を考えているかわからなくてドキドキする」という感想が印象に残っていて、それが佐槻の着想につながりました。

  佐槻はモノローグをあえて入れていないので、読者の皆さんにも凛子と同じ目線で、佐槻の心情を想像しながら読んでもらえたら嬉しいです。一方の右沙田は、佐槻とはまた違う魅力を持たせたくて、感情がわかりやすくオープンなキャラクターにしています。

少しミステリアスだがさわやかな紳士・佐槻
少し粗暴なウサ春こと右沙田

――作中では右沙田が漫画家として作品を描くのに思い悩むような場面もありますが、先生のご経験が活かされているのでしょうか?

和戸村氏:右沙田がスランプになる回で、佐槻が「外に出て歩いたほうがいい」とアドバイスする場面は、私自身の経験がもとになっています。行き詰まったときは机に向かい続けるよりも、外に出て歩きながら考えることが多いです。さすがに右沙田のように、すぐネームがスラスラ描けるわけではありませんが!

――佐槻と右沙田の2人の間で振り回されながらも、常に明るく周囲を励ます強さを持った癒し系ヒロイン・凛子ですが、凛子を描くうえでどんなことを意識されているのでしょうか?

和戸村氏:凛子は作中でよく悩んだりもするのですが、読んでいる方があまり重い気持ちになりすぎないよう、ポップな表現を心がけています。また、日々のちょっとしたやり取りの積み重ねを大切にしたいなと思っているので、漫画の構成上は省いてもお話が通じるような「ありがとうございます」や「おはようございます」といった日常の小さな言葉も、なるべく丁寧に描くようにしています。

主人公・凛子は優しく、常に明るいキャラクター。ふしぎな三角関係が成立しているのも彼女の性格あってこそだ

華やかさを追求するというよりも、読みやすさを第一に

――先生の描く美しい作画や、華やかなフルカラーでの画面構成に魅了されている読者の方も多いと思いますが、制作の際に意識していることや画面構成で気を付けているポイントを教えていただけないでしょうか?

和戸村氏:ありがとうございます。恐縮です……! 制作では、華やかさを追求するというよりも、読みやすさを大切にしています。せっかくのフルカラーなので、つい色を塗りこみたくなってしまうのですが、色が散らかって目が疲れないように、引き算を忘れないよう気を付けています。

思わずドキッとするようなシーンも読みやすく描かれている
随所に挟まれるコメディのようなシーンも本作の魅力

――最後にアニメ放送、そして原作の今後の配信を楽しみにされている読者にメッセージをお願いします。

和戸村氏:アニメ放送、原作の配信を楽しみに待ってくださっている読者の皆さん、本当にありがとうございます! アニメ版には、原作とはまた違う切り口やオリジナルの展開がたくさん盛り込まれていて、私も一視聴者として楽しみにしています。

 原作はアニメとは異なるルートへ進んでいきますので、それぞれの物語を見守っていただけると嬉しいです!