特別企画

【今日の読み切り】「ファッションのお仕事」

現職デザイナーの作者が描くファッション業界のリアル

【ファッションのお仕事】

著者:林田もずる

講談社

 あるファッションブランドを販売している会社が新たにキッズ服ブランドを立ち上げることになった。生産管理の神鳴、デザイナーの伊吹、マーチャンダイザーの田中、事業責任者の山本。集まった4人は全員がキッズ服は未経験。手探りの中で、新ブランドの立ち上げが始まっていく。

 「ファッションのお仕事」は林田もずる氏による短編漫画。2023年のちばてつや賞一般部門の準大賞であり、2024年7月から連載が始まった「アパレルドッグ」の原型ともいえる作品だ。作者は本職のデザイナーということで、ファッション業界の事情が非常にリアルに描かれている。

 集められた4人は、それぞれの事情によって元いた職場から浮き気味になっており、利益率の低いキッズブランド事業はていのいいお払い箱に思えた。だが、企画を進めていく中で、4人は子どもたちと向き合い、彼らのための服を作るという目標で結束していく。ファッション業界に興味がある人のみならず、働いている人すべてに読んで欲しい意欲作だ。

【あらすじ】

 あるファッションブランで、キッズブランド立ち上げのために4人だけの事業部がたちあがる。子供服の経験がない4人は、それぞれが不満を抱えつつも子どもための服を作るという仕事に、少しずつ情熱を感じていく。

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