特別企画

【今日の読み切り】「ある人」

ねじ式っぽい世界でLGBT問題を語る問題作

【ある人】

著者:岡田索雲

双葉社

 ある日、女は突然ぶつかってきた男と入れ替わってしまった。見た目男性の女は、もとに戻るために走り去ってしまった女を探して街をさまよう。

 「ある人」は、「ようきなやつら」や「アンチマン」の岡田索雲氏の短編漫画。現代的な入れ替わりものと思いきや、作品の雰囲気はあの問題作「ねじ式」を髣髴とさせる(というか、そのまんまとも言う)。

 作品には、LGBTにまつわり世間を騒がせた様々な問題が内包され、ジェンダーの自由を問う作品となっている。ジェンダー問題のカオスっぷりが、ねじ式的な世界観とよくマッチしており、現代的な作品に仕上がっている。

【あらすじ】

 ある日、男と女は体が入れ替わってしまう。駆け去っていった女を探して、男は悪夢のような街をさ迷い歩く。

□「ある人」を読む