特別企画

【今日の読み切り】「鍵がない」

残業が終わってやっと家に着いたのに、カギがなくて入れない……

【鍵がない】

著者:伊藤拓登

講談社

 深夜、疲れ果てたサラリーマンが家に帰ると、なんと鍵が見当たらない。急いでシャツやズボンのポケットを探してみるものの、どこにも見当たらない。財布もなくなっていることに気づき、ますます焦りが募る。

 本作「鍵がない」は、伊藤拓登氏の読み切りマンガで、「モーニング&イブニング月例賞2022年3月期」の佳作を受賞している作品。都会の真ん中で鍵と財布をなくすなんて、かなり大変な状況だ。自分がその状況になったらと考えると、頭が真っ白になる。しかも本作では、深夜という最悪のタイミング。主人公は手持ちの携帯電話を頼りに警察や管理会社に連絡するものの、問題は解決しない。絶望の中、彼は深夜の街をさまよい歩き、普段は感じられない人々との繋がりを体験する。

【あらすじ】

東京のどこか。深夜。ようやく残業から解放されて、深夜に自宅にたどり着いたサラリーマン。しかし、玄関の前で、家のカギが見当たらないことに気づく。服の中やカバンを探しまくるが見つからず……。