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「だがしかし」「よふかしのうた」に加え秘蔵の資料も初公開! 「画業10周年記念 コトヤマ展」内覧レポート
2024年9月7日 00:00
- 会期:9月7日~10月6日
- 開場時間:11時~19時 ※最終入場18時半
- 会場:池袋・サンシャイン60展望台 イベントスペース
- 入場料:
- 前売券 大人1,800円/小学生・中学生900円
- 当日券 大人2,000円/小学生・中学生1,000円
マンガ「だがしかし」が累計400万部、「よふかしのうた」が累計520万部と、大人気を博しているコトヤマ氏。当初はインターネット上でマンガを執筆していたそうだが、そこで週刊少年サンデー編集部にスカウトされ、2014年から週刊少年サンデーにて「だがしかし」の連載をスタート。2016年と2018年の2度にわたりアニメ化された後、2019年より週刊少年サンデーで「よふかしのうた」を連載開始。こちらも2022年にはアニメ化され、翌年23年に「よふかしのうた」で第68回小学館漫画賞を受賞するなど、さまざまな活躍をしてきた。
その画業10周年を記念した展示会「画業10周年記念 コトヤマ展」が、9月7日からサンシャイン60にて開催となる。氏の原画展は2018年に開催された「アニメ2期放送記念 コトヤマ『だがしかし』原画展」に続いて2回目となるものだ。開催に先駆けてメディア関係者向けの内覧会が行なわれたので、その内容を一足先にお伝えしよう。
「だがしかし」「よふかしのうた」それぞれをイメージした空間に、多数の原画などが展示
展示会場は「ウェルカムエリア」「だがしかしエリア」「コトヤマの部屋」「よふかしのうたエリア」「ドローイング映像&(秘)エリア」そして「グッズエリア」に分かれている。
最初のウェルカムエリアでは通路の左側に設置された「だがしかし」のほたる、「よふかしのうた」のナズナが描かれた巨大なタペストリーと、右側にある各作品のキャラクターたちの等身大パネルが出迎えてくれる。
「ウェルカムエリア」の展示スペース入口では、入場者特典として描き下ろしイラストが描かれた全18種類のブロマイドのうち、各1枚が収められている紙袋がぶら下がった束から1袋を引くことができる。
展示スペースに入ると、最初に用意されているのが「だがしかしエリア」。ここには、本作ストーリーのメインとなるお店「シカダ駄菓子」が再現されており、店内にはマンガにも出てきた数々の駄菓子と、登場キャラクターたちのパネルが置かれている。ここで一緒に記念撮影するのもいいだろう。
そこから先のエリアには、原画とそれにペン入れした状態、そして実際に掲載されたバージョンの原稿が掲示されている。コトヤマ氏によって鉛筆で描かれたラフ画が、ペン入れを経て完成原稿となっていく様を見られる貴重なチャンスといえるだろう。
続いての「コトヤマの部屋」と名付けられたエリアには、ここでしか見られない初公開の設定画や“コトヤマ流イラストのヒミツ”と題したイラストとコラム、「だがしかし」「よふかしのうた」の初期設定などが展示されている。作品のルーツを辿ることができる展示となっているので、是非ジックリと見ていきたい。
ここから先は、「よふかしのうたエリア」となる。作品をイメージした空間のためほんのりと暗めの演出がなされており、作品世界に入りこみやすくなる工夫が盛り込まれている。
こちらにも登場キャラクターのイラストと共に紹介文が書かれた等身大パネルと、原画やペン入れした状態の原稿、そして完成原稿がそれぞれ展示されている。登場人物の多さと相まって原画枚数も豊富にあるので、時間をかけて隅々まで見て回りたい。特に繊細に描かれた原画が力強さを持つ完成原稿になるまでの変遷には、心底驚かされる。
続いてのスペースは「ドローイング映像&(秘)エリア」となっている。ドローイング映像では、コトヤマ氏が実際に下書きからペン入れをしている様子が動画で紹介されている。滅多に見られない場面なので、しっかりと目に焼き付けておきたい。
イベントスペースの最後には、「グッズエリア」が設けられている。ここでは、オリジナルTシャツや描き下ろしイラストを使ったアクリルスタンドなど、イベント限定商品が多数販売されている。この機会に買い逃すと二度と手に入らないかもしれないので、後悔の無いようにゲットしておこう。
イベント会場と同フロアにある「てんぼうパークCAFE」では開催期間中コラボメニューが提供されている。「ココノツとほたるの駄菓子パフェ」と「コウとナズナのよふかしドリンク」の2種類が用意されており、コラボメニューを1品購入するごとに全4種類ある描き下ろしポストカードからランダムで1枚がプレゼントされる。
コトヤマ氏が手がけた2作品の歴史に限らず、未公開の資料を見られる楽しさも
「だがしかし」「よふかしのうた」と、コトヤマ氏を代表する2作品の原画やそれに関するエピソードなどを見られる「画業10周年記念 コトヤマ展」。時間の許す限り見て回ったが、展示されている原画の持つ線の迫力とペン入れした原稿の完成度の高さに終始圧倒されっぱなしだった。コトヤマ氏の原画を間近で見られる機会はなかなかないと思われるので、ファンならずともぜひ行ってみることをオススメしたい。
(C)コトヤマ/小学館