特別企画

呪いを廻る戦い、そのイマジネーションの源流へ。「芥見下々『呪術廻戦』展」内覧レポート

縁の地・渋谷でネームや下書きなど創作工程を披露

【芥見下々「呪術廻戦」展】

会期:7月6日~8月27日 ※会期中無休

開館時間:10時~20時(19時30分最終入場)

会場: Hikarie Hall(東京都渋谷区渋谷 2-21-1 渋谷ヒカリエ 9F)

チケット料金(税込):一般 2,000円/中学・高校生 1,500円/4歳~小学生 1,000円/グッズ付(数量限定) 4,200円

 集英社が刊行する「週刊少年ジャンプ」で連載中の人気作「呪術廻戦」の企画展「芥見下々『呪術廻戦』展」が、東京・渋谷のHikarie Hall にて7月6日から8月27日にかけて開催となる。

 作者の芥見氏いわく「デジタル原稿なので厳密にいうと原画というものが存在しない」という「呪術廻戦」だが、そのネームや下書き、キャラクターのふきだしで隠れているアシスタントの仕事といった創作工程を紹介・解説する大型展覧会となっている。作中でも大きなターニングポイントとなったエピソード・渋谷事変にちなんだロケーションであることや、連載はクライマックスに向けて益々の盛り上がりを見せるタイミングでの開催ということもあり、会期中は多くのファンでにぎわいそうだ。

【【呪術廻戦】芥見下々『呪術廻戦』展 公式PV第一弾】
【【呪術廻戦】芥見下々『呪術廻戦』展 公式PV第二弾】

原稿完成前の貴重なネーム・下書きが大量に!「領域之壱 プロトタイプ&ネーム」

 会場となるHikarie Hallは、大きく4つの“領域”で構成されている。なお展示内容は連載最新話までの内容に準拠するため、単行本派やアニメ派のファンはご注意を。入口すぐの「領域之壱 プロトタイプ&ネーム」では、原稿完成前のネーム・下書きを惜しみなく展示。人気キャラクター・乙骨裕太を主人公として描かれる本編の前日譚「東京都立呪術高等専門学校」のネームも一部公開されており、ここでしか見ることのできない貴重な資料が披露されている。足を踏み入れてすぐ目に飛び込んでくる大きなモニターと、壁一面に原稿を貼りつめた空間のインパクトは絶大だ。

創作工程がわかる「領域之弐 デジタル作画メソッド」

 続く「領域之弐 デジタル作画メソッド」では、構想から作画、アシスタント陣との作業連携といった緻密な創作工程を紹介。原稿が完成するまでの一連を流れをパネルで解説しており、日本のマンガ文化の第一線を走るプロの仕事をつぶさに知ることができる。多数のレイヤーを重ねて迫力のあるシーンを生み出しているデジタル作画の仕組みを、視覚的・直感的に感じることができる模型も見どころだ。

「黒閃はどのように生まれたのか?」などの疑問に答える「領域之参 連載原稿総力解説」

 「領域之参 連載原稿総力解説」では、キャラクターや設定、ストーリー、ネーム、下書き、背景画を交えて、作品づくりの最深部を解説。この領域では「黒閃はどのように生まれたのか?」、「死滅回遊編の展開を振り返った感想」、「七海建人の立ち位置について考えたこと」、「渋谷を描く上で意識したこと」など、芥見氏からQ&A方式で新情報が明かされるコメントも多数記されている。

 またこの領域では五条悟が虚式「茈」を放ったシーンや、宿儺の領域・伏魔御廚子などを背景に記念撮影ができるフォトスポットも。なかでも特に気になったのは、秤金次の領域・坐殺博徒に登場するパチンコ台「CR私鉄純愛列車1/239ver.」の演出を再現したセット。これは漲る呪力でトぶファンが続出しそうだ。

「週刊少年ジャンプ」表紙用カットも!「領域之肆 カラーイラスト」

 最後の「領域之肆 カラーイラスト」では、その名の通り世に送り出されてきた渾身のカラーイラストの数々を展示。本展覧会のキービジュアルや、「週刊少年ジャンプ」表紙用カットの制作過程についても触れることができる。

 展示を堪能した後は、物販コーナーで購入することができるオリジナルグッズも要チェックだ。展示会のキービジュアルや宿儺との戦いに臨む五条悟、虎杖悠仁・五条悟・乙骨裕太と人気キャラクターをグラデーションデザインした3種のTシャツはプリントも大きく、昨今のファッショントレンドをおさえたアイテムとなっている。どれも展示会の思い出になること間違いなしなラインナップなので、お帰りの際にはお見逃しなく。