特別企画

【今日の読み切り】「勇魔の王国」

農業指導に詳しい魔王は救世主となるか? キレキレギャグマンガ!

【勇魔の王国】

著者:大黒泰宏

小学館

 人間界を支配すべく訪れた魔王が見たものは、滅びかけている村だった。村の窮状は農業に原因があると気づいた魔王は、連作障害を停めるべく魔王軍を動かす。支配するために来たはずなのに、いつの間に農協の指導員のように村人に土の大切さを諭している。

 「勇魔の王国」は、「モブサイコ」のONE氏が審査員長をつとめる漫画賞「#マンガイチONE賞」のONE賞受賞作。64ページという長編だが、怒涛のギャグ面白く、あっという間に読めてしまう。

 全体的にやっていることは真面目で、しかもとても素晴らしいのだが、言葉の端々ににじむシュールな突込みが笑いを誘う。ギャグなのだが、微妙に学習漫画的でもあり、さらにドラマも予感させるというぜいたくさ。短編としても成立しているが、連載投稿のていをとってあるため、続きが気になる作品だ。

【あらすじ】

 人間の世界を支配すべく魔界よりやってきた魔法がみたものは、すでに滅びかけた村だった。魔法は、彼の部下とともに、滅びに瀕している村を救うため農業指導を始める。

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