特別企画

【今日の読み切り】「三郷市総合体育館裏階段にて」

大切な試合前、緊張の時間に出会った2人は……

【三郷市総合体育館裏階段にて】

著者:山本和音

KADOKAWA

 負けたらそれで終わりのトーナメント戦。高校総体県大会の会場では誰もが自分のメンタルと戦っている。会場の裏階段で、集中力を高めていた主人公は、同じ階段で泣いている選手を見つける。自分のルーチンを邪魔されるのが嫌で、彼の緊張をほぐす手伝いをする主人公だが、実は彼こそが主人公を緊張に追い込んでいた最強の対戦相手だと知り――。

 「三郷市総合体育館裏階段にて」は、ドラマにもなったゾンビパニック青春マンガ「生き残った6人によると」の作者、山本和音氏による短編マンガ。短編らしく、不必要な情報を一切省き、わずか21ページの中でテーマを鮮やかに描き出している。

 2度とは来ない青春の日々、そこで出会った2人はその時にはまだ自分が何者なのかに気づいていなかった。だが裏階段での奇跡的な出会いが2人をそれぞれの道に導いてくれる。スガスガしくて、さわやかで、これから夏の盛りに向かう今の季節にぴったりな作品だ。

【あらすじ】

 高校総体埼玉県大会、男子バドミントンシングルス。コートで白熱した試合が繰り広げられるさなか、裏階段では、あるドラマが起きていた――。

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