特別企画

【今日の読み切り】「言葉は水滴みたいに」

患者として現われた離婚した元嫁は、生存率30%の大病を患っていた……

【言葉は水滴みたいに】

著者:黒川明

集英社

 医師の亀田のもとに、7年前に離婚した元嫁、清香が患者として現われる。再婚して新しい家庭を持った彼女は、生存率30%の大病を患っており、亀田が執刀医として手術をすることになる。

 本作「言葉は水滴みたいに」は、黒川明氏の短編作品で、「少年ジャンプ+」にて2022年12月から配信されている。

 離婚の引き金になったのは「水道の蛇口をちゃんと閉めないこと」。きちんと蛇口を閉めない亀田のことが許せない清香と、そのくらいのことに口うるさく言う清香が許せない亀田は、ケンカをした勢いで離婚をしていた。

 シリアスな内容にも関わらず、亀田のユニークなプロポーズや、元夫婦のコミカルなやりとりは、ついクスっと笑える。素直な気持ちを伝えるのは照れくさくて、特に身近な家族や友人には言いにくいが、本作を読んで、「ありがとう」という感謝の気持ちや「ごめんなさい」いう言葉は、伝えていこうと思えた。水滴のひとしずくのように、誰かと紡いだ日々と積み上げた時間の大切さを感じられる作品となっている。

【あらすじ】

亀田。職業「医師」。病院で診察業務を行なう彼の元を訪れたのは、7年前に離婚した元嫁だった。新しく築いた家庭を明るく自慢する彼女だったが、生存率30%の大病を患っていることがわかり……