特別企画

【今日の読み切り】「嘘をつく人」

一人っ子政策時代の中国には日本人が知らないドラマがあった

【嘘をつく人】

著者:史セツキ

講談社

 まだ「一人っ子政策」が実施されていた約30年前の中国で、小学生の潤潤は平和に暮らしていた。ある日、自宅のベランダに身を潜めている少女に出会う。その日を境に徐々に彼を取り巻く環境が変化していき、自分の家族の重大な秘密について知ることとなる。

 本作「嘘をつく人」は、2014年で廃止になった「一人っ子政策」について描く史セツキ氏の短編作品。2021年後期・第80回ちばてつや賞一般部門の奨励賞を受賞しており、「コミックDAYS」にて2022年1月20日から配信されている。

 読み進めていくうちに、始めの軽い印象からは想像できない内容に戸惑った。「一人っ子政策」についてニュースなどで知ってはいたものの、実際にどんなことが行なわれていたのか詳しい内容については知らなかった。家族の重大な秘密を知って、潤潤はどのような行動をとったのか、そして家族の形はどうなっていったのか。読んで確かめてほしい。

【あらすじ】

約30年前の中国。「一人っ子政策」のもと、小学生の潤潤はなんの悩みもなく、平和に暮らしていた。その日、自宅のベランダに身を潜めている少女に出会うまでは……。理由も話さず彼女を匿おうとする両親に不安を募らせた潤潤。自分の家族には実は重大な秘密があったことを知り!?
【2021年後期・第80回ちばてつや賞一般部門】奨励賞受賞作品。