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板垣恵介氏と森田まさのり氏の2大レジェンドが共演!「コミックシーモアpresentsマンガ沼ライブ」レポート

語られた門外不出のぶっちゃけトークと神技ライブドローイングの脅威

【コミックシーモアpresentsマンガ沼ライブ】
開催:5月30日 16:00~18:00
会場:ニッショーホール
「コミックシーモアpresentsマンガ沼ライブ」MCは麒麟の川島明さんとかまいたちの山内健司さん。今回ゲストとして呼ばれたレジェンド漫画家は板垣恵介氏と森田まさのり氏だ

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 東京都港区虎ノ門のニッショーホールにおいて、テレビ番組「川島・山内のマンガ沼」と、NTTソルマーレ運営の総合電子書籍ストア「コミックシーモア」がコラボしたライブイベント「コミックシーモアpresentsマンガ沼ライブ」の第2回が、5月30日に開催された。前回行なわれた第1回ライブが2025年4月19日開催なので、実に1年1カ月ぶりの開催となる。

 テレビ番組「川島・山内のマンガ沼」は、2021年より読売テレビ系列で放送されている深夜番組。麒麟の川島明さんと、かまいたちの山内健司さんの2人がメインMCを務め、毎回マンガに関する企画やトークを展開するほか、漫画家をゲストに迎えたトーク回も放送されている。マンガ好きはもちろん、業界関係者からの注目度も高いと評判の番組だ。

 「コミックシーモアpresentsマンガ沼ライブ」は、その名の通り、同番組とスポンサーである「コミックシーモア」がコラボして行なわれるライブイベント。SNS公開禁止、門外不出の“ぶっちゃけトーク”が展開されるのがポイントとなる。

 今回、ゲストとして呼ばれたレジェンド漫画家は、1991年から現在までシリーズが継続している大人気格闘マンガ「刃牙」シリーズの板垣恵介氏と、「ろくでなしBLUES」や「ROOKIES」、「べしゃり暮らし」などで知られる森田まさのり氏の2人だ。

 筆者は1990年代に「週刊少年チャンピオン」を愛読していたこともあり、「刃牙」シリーズは最初の「グラップラー刃牙」から親しんでおり、また、ジャンプっ子でもあるため、森田氏の作品は全てチェックしてきた。特に「べしゃり暮らし」は「お笑い」というテーマの魅力を感じられる作品として印象的だった。そんな両氏を実際に生で見られるというのは、筆者にとっても非常に感慨深い。

 本稿では、「コミックシーモアpresentsマンガ沼ライブ」の全体の流れを振り返りつつ、公開可能な範囲でトークや企画の内容を紹介し、会場の雰囲気やライブならではの魅力を伝えていきたい。

開演前から大盛況!貴重なサイン色紙や番組ジャージがお出迎え

 会場となったニッショーホールの入口前には、今回のライブイベントの立て看板に加え、「コミックシーモア」に寄せられた著名な漫画家たちの色紙がずらりと並ぶコーナーが設けられており、来場者たちの注目を集めていた。また、「川島・山内のマンガ沼」で川島さんと山内さんが実際に着用している番組ジャージも展示されており、これらの前で写真を撮り、SNSなどにアップして楽しむ来場者の姿も多く見られた。

 来場者の年齢層は幅広く、比較的男性が多い印象もあったが、老若男女問わず、さまざまな人たちがライブを楽しみに訪れていた。

SNS公開禁止!板垣恵介&森田まさのりが明かす創作の裏側と“他言無用”のガチアンケート

 イベントがスタートすると、「川島・山内のマンガ沼」でMCを務める川島さんと山内さんがステージに登場。会場を盛り上げつつ、ゲストの板垣恵介氏、森田まさのり氏を呼び出すと、ラフな服装の板垣氏、ベレー帽をかぶり、個性的なTシャツを着て、ジャケットを羽織った森田氏がステージに登場。ライブならではのトーク企画が展開された。

 トークイベントでの板垣恵介氏は、独特な間を持っている。もし、ライブなどがある時に見てほしいが、話を振られた時に一定の間を空けてから話し始めるのだ。本イベントでも、その独特の間から生まれるやりとりが会場を楽しませていた。

「川島・山内のマンガ沼」でMCを務める川島さんと山内さんの2人がステージに登場
板垣恵介氏はラフな格好で登場した
森田まさのり氏はベレー帽にジャケットという「漫画家」らしい出で立ちで登場

 その後は、最後のゲストであるタイムマシーン3号の関太さんと、ビスケットブラザーズの原田泰雅さんの2人もステージに登場。彼らは4月27日、5月4日放送回の出演権争奪企画を勝ち抜き、今回のライブ出演権を獲得した。この番組のダイジェストについてはライブ開始前に会場で流れたので、初見の人でも彼ら2人が出演する経緯を知ることができた。

□読売テレビ「マンガ沼ライブ」出演権争奪企画の告知のページ

 また、イベント中には、関太さんと森田氏にまつわるサプライズ企画も実施された。詳細は控えるが、会場限定ならではの予想外の展開となり、後の企画にもつながる流れとなった。

関太さんから森田氏に対して驚くべきサプライズが!何やらペンのような物が見えるが、真相は?
過去に何度かテレビ番組での共演もあるという板垣氏と森田氏

 続いて行なわれたのは、今回のメイン企画とも言える「レジェンド漫画家のダブル生ガチアンケート」だ。SNS公開禁止、他言無用とアピールするだけあって、本稿でもその詳細についてはお伝えできないが、かなり“ぶっ飛んだ”内容が展開された。

 いくつか出せる範囲で紹介すると、例えば森田氏は、とある作品の他メディア展開に関する真相を明かし、板垣氏は、とある作中キャラクターの元ネタが明らかになるという、どちらもファンにとってはかなり驚愕の事実が、本人の口から語られた。しかも付随するエピソードも爆笑モノながら、表に出すとちょっと危険かな、といった内容も含まれており、「ライブ限定」の名に恥じない感動モノの“ここだけトーク”が堪能できた。

 また、板垣氏、森田氏のネームの出し方の違いや、ストーリー展開についての組み立ての考え方などが語られた。創作面における両氏の方向性の違いが見える内容で、マンガファンとしても興味深いトークが楽しめた。

 ほかにも、板垣氏ならではのアイデアへのアプローチや、森田氏がとあるお笑い芸人を題材としたマンガの取材をした際のエピソード、また格闘やスポーツのシーンを描く時のスタイルの違いなど、話題は多岐にわたった。興味深いトークの連続で、約1時間のコーナーはあっという間に過ぎていった。

「レジェンド漫画家のダブル生ガチアンケート」はステージ中央のスクリーンを板垣氏・森田氏と芸人たちで挟む形で進行した
全体的に公開したらまずそうなネタがてんこ盛りで、会場からは驚きの声も多く聞こえてきた
両氏のアイデアや創作への考え方に関するエピソードも全て公開NG。こうしたここだけトークが楽しめるのもライブの魅力の1つというわけだ

一瞬でキャラに“命”が吹き込まれた!奇跡のライブドローイング

 ここでブザーが鳴り、次のコーナーへ。板垣氏と森田氏の2人が、会場で直接色紙に絵を描く「ライブドローイング」のコーナーがスタートした。正方形の色紙のうち、左半分を板垣氏が、右半分を森田氏が担当。完成したイラストのレプリカに両氏の直筆サインを入れたものが、後述のクイズコーナーの賞品となる。

 最初にライブドローイングを行なったのは板垣氏。ステージに設置されたデスクで色紙に向かった板垣氏は、まず色紙の中央に水色の色鉛筆で、左右の描画スペースを分ける境界線を引いた。続いて同じ色の鉛筆で下書きをスタート。色紙の様子はデスク上のカメラを通じて、ステージ上のスクリーンに常時映し出されていた。

 ざっと下書きを終えると、黒の鉛筆で眉毛を描き始める。その後は、目の輪郭を念入りに少しずつ重ねて描きつつ、時には色紙を回転させながら、口回りなども少しずつディティールを深めていった。それまでは全くキャラクターの姿が浮かんで来なかったのだが、目の中に瞳を入れた瞬間、それまで描かれていた眉、目、口が一体となり、そこに「刃牙」が生まれた。最後は目の中に赤や黄色で色をつけたところで板垣氏のドローイングは終了。輪郭が描かれていないにも関わらず、強力な「眼力」に加えて、特徴的な唇などから、「刃牙」と認識できる画力には驚かされた。

 続いては森田氏のドローイングだ。こちらは黒の鉛筆と消しゴムを並べて構図を検討。黒鉛筆で軽く下書きをささっと書いたところから、黒のマジックペンで一気に眉毛を描き出した。そこから鼻の輪郭や口元、顎のラインへと筆を進め、唇を尖らせた横顔を迷いなく描いていく。特に横顔の輪郭を迷いなくマジックでスッと一発で描き切るところは感嘆するしかない技術だ。最後はちょっと冗談っぽく、板垣氏との境界の位置をチェックしつつ、前髪をうまく描いたところで「ろくでなしBLUES」の主人公「前田太尊」の横顔が完成した。

 2人のライブドローイングは合計で20分ちょっとだったが、まだまだ見ていたくなる濃密な時間だった。思わず「もっと大きな色紙で見たかった」と感じてしまうほど、両氏の筆づかいには見どころがあり、会場で見ていた来場者にとっても貴重な体験となった。

完成した色紙がこちら!クイズ大会の勝者たちにはこの色紙のレプリカにサインを入れたものがプレゼントされる

 続いて、来場者参加企画として、「クイズ!やってるorやられてる」が行なわれた。ルールはシンプル。スクリーンに両氏の作品のバトルシーンから1カットが表示され、来場者はそのカットを見て、攻撃している場面か、攻撃を受けている場面かを5秒以内に判断する。回答には来場者全員に配布されたうちわを使用し、相手を攻撃していると思えば「やってる」面を、攻撃を受けていると思えば「やられてる」面をステージ側に向ける。これを繰り返し、最後まで勝ち残った来場者には、先ほどライブドローイングで描かれたイラストのレプリカ色紙に両氏のサインを入れたものがプレゼントされる。

 開始前には、前述の出演権争奪企画に敗れ、ライブ不参加となってしまった、ムーディ勝山さんとフースーヤの谷口さんが客席の最上段から登場。急遽追加ゲストとして参加することになった。谷口さんはかなり熱心な森田氏のファンのようで、森田作品への強い思い入れを随所にのぞかせ、追加ゲストとして登場した経緯にまつわる話題も交えながら会場を大いに盛り上げた。

 こうして追加ゲストも加わってスタートしたクイズ大会だが、こちらも大いに盛り上がりを見せた。というのも、この1カットはキャラクターの表情しか見せていないため、攻撃しているのか、攻撃を受けているのかが全く分からないのだ。多数の引っ掛け問題を経て、最終問題をクリアした来場者は全部で5人となった。

 さらに、イベント中に用意されたサプライズ企画の結果発表も行なわれ、最後まで会場を盛り上げる展開に。ステージの締めくくりでは出演者が登壇してライブイベントの感想を語り、イベントは大きな拍手の中で終了した。

ライブ終了後の記念写真より。当初不参加予定となっていたムーディ勝山さんと谷口理さんも急遽ゲストとして参戦。クイズ大会にも参加したほか、クイズ終盤のインタビュアーとして客席を走り回り会場を盛り上げた
来場者全員に配布されたうちわを使って「クイズ!やってるorやられてる」を開催!
引っ掛け問題も多く「やってる」場面を「やられてる」と出して泣きを見た来場者も多数だ
一度でも間違えた来場者は着席する。ステージ上の出演者たちも椅子に座ることに。最終的に、出演者たちは早々に全員が脱落していた。

囲み取材ではイベントの手応えを語る。ライブドローイングの裏話も

 メディア向けの囲み取材では、MCの川島さんと山内さん、板垣恵介氏、森田まさのり氏の4人が質問に応じた。

 まず、イベント全体の感想について聞かれると、川島さんは、昨年に続き2回目となる今回も、板垣氏と森田氏というレジェンド2人を迎えて、生で会えたことに感動しているとコメント。特にライブドローイングで「命が生まれる瞬間」を目の当たりにしたことに深く感銘を受けたと述べた。

 山内さんは、レジェンド漫画家である2人のファンが非常に多いため、もしこれをオンラインで配信していれば「チケットが1万枚は売れるレベル」の内容だった。今回は、それをあえて来てくれたお客さんだけに見せる「超豪華なライブだった」と振り返った。

 板垣氏は、「事前に予想していたが、受け入れてもらえたという手応えを感じた」とコメント。森田氏は、実は最初から最後までとても緊張していたと、予想外の心境を語りながらも、お客さんに「ウケてよかった」と安堵した様子を見せ、笑いを誘った。

 また、ライブドローイングでは、事前にどういう絵を描くか考えて、こっそり練習していたのだが、実際の色紙を前にすると想定していた構図とは異なる状況で描くことになり、苦労したという裏話も明かしてメディア陣を驚かせつつ、「板垣先生の横に描かせてもらえて光栄です」とした。

 また、ゲストの芸人4人(関太さん、原田さん、ムーディ勝山さん、谷口さん)の熱量についても話が及んだ。川島さんは、出演権争奪企画で敗れたムーディ勝山さんと谷口さんについて「目が死んでいなかった」とコメント。当日も会場に来るだろうと予測し、それなら途中から参加させればお客さんも喜んでくれると考え急遽オファーしたことを明かした。谷口さんが最後にMVPを勝ち取った展開については、「マンガチック」でよかったとコメントを残した。

 山内さんは谷口さんのとあるシーンでの即興再現について触れ、そこだけでオンライン配信なら1万人が見るような芸だったとしつつ、「それも会場のライブだけ」と改めて今回のライブ限定イベントの希少性について語った。

 ファンたちの熱量について聞かれた板垣氏は、外で煙草を吸っていたところ、和歌山から来たというファンに声をかけられたというエピソードを披露。遠方から足を運んでくれたファンの愛を実感したという。また、森田氏は改めて客席の反応の良さに満足感を示した。

「マンガ沼ライブ」を恒例行事に。番組の今後にも意欲

 今後の「川島・山内のマンガ沼」でやりたいことを聞かれた川島さんは、この番組は漫画家やマンガ作品が主役で、自分たちはあくまでもファン代表のような立ち位置だとコメント。そのうえで、現在の視聴者が男性中心であることから、今後は女性の漫画家や女性ファン、編集者など色々な人たちの話も聞いてみたいと語り、番組の広がりへの意欲を見せた。

 山内さんは、このライブを恒例行事にしたいとコメント。今回、板垣氏と森田氏という「すごい2人」がゲストに来てくれたので、今後漫画家に出演を依頼する際に、「板垣先生はOKでしたよ」や「森田先生は来てくれたのに……」といった形で利用できると、山内さんらしいネタを交えつつ、さらに多くのレジェンド漫画家を招きたいと語った。

森田氏が次回作「べしゃり暮らし 第2部」について言及!

 続いて板垣氏に、「刃牙」シリーズの代表的なキャラクターともいえる、「範馬勇次郎」が格闘ゲームの「鉄拳8」に参戦することについて尋ねた。 板垣氏自身は格闘ゲームをプレイしないとしつつも、自身が生み出し、育てたキャラクターがゲーム内でも大切に扱われることを期待したいとコメントした。

 森田氏には、近年の活動状況を踏まえ、次回作についての考えを質問。これに対し森田氏は、「べしゃり暮らしの続き(第2部)は描きたいです」と率直に語った。また、近年はM-1グランプリへの出場など、お笑い芸人としての活動も見られる点に話が及ぶと、「そちらも頑張りたいですけどね」とし、漫画家とお笑い芸人の「2足のわらじ」にも意欲をのぞかせた。

 さらに、川島さんと山内さんには、板垣作品、森田作品それぞれの魅力についての質問も寄せられた。川島さんは両作品に共通して「読んでいると手に汗を握る熱さ」があり、逆境に立った時に思い出すような「男の美学」が詰まっている点が最大の魅力だと語った。山内さんは、ゲームの例えなどを出しつつ、格闘マンガなら「刃牙」、ヤンキーマンガなら「ろくでなしBLUES」といったように、そのジャンルのトップのマンガであるというイメージを持っているとした。

 最後に、漫画家をやっていて良かったと思うことを聞かれた板垣氏と森田氏は、それぞれの漫画家人生を振り返った。 板垣氏は、漫画家はやりたくて仕方がなかった仕事であり、嫌な思いをしたことはほとんどないと述べ、特定の出来事というよりはこの仕事をして生きていけること自体が幸せと語った。一方の森田氏は、実家が寺で跡を継ぐ立場だったが「4年以内に連載を取る」という約束で上京した過去を明かし、約束通り連載を持ち、今こうして「漫画家だぞ」と言える状況にあることが一番の喜びであると語ったところで、囲み取材は締めくくられた。

ステージ終了後、板垣氏と森田氏に色紙を持ってもらい2ショット撮影

ネット配信なし!リアル開催だからこそ味わえる“オフライン限定”の贅沢な一体感

 以上、2回目となる「コミックシーモアpresentsマンガ沼ライブ」の模様を、公開できる範囲で紹介した。

 トークの内容についてはほとんど紹介できなかったが、このあたりは会場に来た人だけのお楽しみであり、それこそが本イベントの醍醐味でもある。記事では公開できる範囲でごく一部を紹介するに留めたが、トークパートだけでも約1時間にわたって、ここでしか聞けない話題が次々と展開された。

 実際にどんなトークが展開されるのかは、会場に来なければ分からない。もし次回以降があるなら、興味を持った人は是非ライブ会場に足を運び、 一緒にトークを楽しんでみてほしい。

 また、今回イベント開始前の空き時間に、放送の一部が流れていたが、少し見るだけでも番組の魅力がかなり伝わるものになっていた。同番組の公式YouTubeでは、まるで「海賊盤のように」複数回の過去放送分をまとめて公開しているとのことなので、興味がある人はリアルタイム視聴やYouTubeなどの配信でチェックしてみるのも面白そうだ。

 ゲストのレジェンド漫画家についても、今後も魅力的な作家がゲスト出演する可能性は高い。さまざまなジャンルのレジェンド漫画家たちが今後登場するなら、次回は1人のお客さんとして是非会場に足を運びたい。「コミックシーモアpresentsマンガ沼ライブ」は、そう思わせてくれるオフライン限定ならではの魅力が存分に詰まったライブイベントといえるだろう。

(C)コミックシーモアpresentsマンガ沼ライブ