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小学館マンガワン、「常人仮面」に続き「星霜の心理士」でも原作者起用の調査へ。第三者委員会設置と連載一時停止を発表

3月2日 発表

 小学館は3月2日、マンガワン編集部において、新たに「星霜の心理士」についても原作者起用のプロセスと確認体制に調査が必要であることが判明したと発表した。

 同社では「堕天作戦」の作者が児童買春・ポルノ禁止法違反(製造)の罪で逮捕・略式起訴されて罰金刑を受けたことで本作の連載を中止したにも関わらず、別のペンネームで新連載「常人仮面」の原作者として起用していたことがSNSで炎上し、多くの作家がマンガワンへの配信を停止するなど大きな問題になっていることを受けて、第三者委員会による社内調査を現在進める方針を固めた。

 今回発表された件もその社内調査によって判明した。発表によると、「週刊少年ジャンプ」にて連載されていた「アクタージュ act-age」の原作を執筆していたマツキタツヤ氏が、八ツ波樹という別のペンネームでマンガワンにおいて「星霜の心理士」の原作を執筆していたとのことだ。

 八ツ波樹氏は2020年8月に強制わいせつ容疑で逮捕・起訴され、その後、有罪判決(懲役1年6か月、執行猶予3年)を受けた。編集部はその事実を把握したうえで、「星霜の心理士」の原作者としての起用を判断したという。

 その経緯はこうだ。2024年8月29日に、マンガワンの編集者がマツキタツヤ氏名義のXアカウントに面会を打診した。同年8月30日、同編集者宛に、小説投稿サイトで「星霜の心理士」の原案となる小説「勇者一行の心理カウンセラー」を執筆していることがメールで共有された。

 同年9月6日、当時の編集長の了承のもと、都内で初対面し、氏が犯した犯罪に対して強い贖罪の感情を抱いていること、被害者の二次被害に繋がらないよう別ペンネームでの執筆活動を希望していることなどを聴取。それを報告したうえで、編集長の承認を得てマンガワンでの掲載を目標としたやりとりを開始。作画を手掛ける雪平薫氏には、過去の経緯を説明したうえで了承を得て連載を開始することとなった。

 一連の経緯において、作画担当者への情報共有などは行われていたものの、編集部はプレスリリースにて「この方法が本当に『被害者配慮』になっていたのか、被害に遭われた方々をより傷つけてしまうのではないかという点については更に熟慮すべきであった」と見解を発表している。

 マンガワン編集部では、一連の過程の判断が適切であったかどうかについて専門家の意見を仰ぐ意向だ。また、第三者委員会の調査に協力するため「星霜の心理士」の更新を一時停止することを決めた。

□「マンガワンにおける新たな原作者起用問題と第三者委員会設置について」のページ