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いっぱい食べられる幸福感。「ドカ食いダイスキ! もちづきさん」コラボカフェにドカ食いダイスキ人間が行ってきた
2025年1月20日 18:21
- 【ドカ食いダイスキ! もちづきさんコラボレーションカフェ】
- 1月16日~30日 前半開催
- 1月31日~2月11日 後半開催
- 会場:
- My Charaful Cafe
- 東京都千代田区神田淡路町1-4-1 友泉淡路町ビルB1階
筆者は「ドカ食いダイスキ! もちづきさん」が大好きだ。毎回必死で食事に没頭する姿や、おいしそうに描かれていながらカロリーに極振りした食事が作り出す画面が面白い。あまりマネをしようとは思わないが、食に対してひたむきな姿はある種美しさを感じている。
「ドカ食いダイスキ! もちづきさん」は、端的にまとめると「新卒すぐのOLがドカ食いに走り、血糖値スパイクによる酩酊状態に陥る」さまをコミカルに描いた作品だ。毎回さまざまな食事で2~3日分のカロリーを一気に摂取し、「至り」にたゆたう様子を楽しむ。一方で「これは現代のブラック企業によるストレスが描かれたホラー」とする声もあるが、筆者もストレス発散のためにドカ食いをすることはよくあるため、共感度が高い。
今回1月16日から2月11日まで東京都の神田淡路町でコラボカフェが開催されており、前半期間(1月30日まで)の取材の機会をいただけた。コラボカフェの模様を写真に収めつつ、バッチリと食事に向き合ってきた。
入店前から「ド」カロリーを感じる店構え
店舗は老舗のスポーツ店やオフィスが立ち並ぶ淡路町の中で、秋葉原まで高架を1つ隔てた場所にある。すぐ近くに「もちづきさん」出版を担う白泉社の本社もあり、いつ来ても穏やかな雰囲気が流れる筆者も気に入りの地域だ。
そんな場所の地下1階に展開する「もちづきさん」コラボカフェは、店先に現在展開している「もちづきさん盛り」メニューが黒板に手描きされている。かわいらしげに装飾されていながら、描かれているメニューの内容はそれなりに重量級だ。
入店前の待機列では、「もちづきさん」のPOPや複製原画、交流ボードが置かれている。複製原画は19,800円で購入でき、1,530円からの配送料が必要となっている。
着席、オーダーの待ち時間が幸せ
筆者が座った席は店内奥側。「ダイエットサポートアプリ」の顔が大きく印刷されたPOPの下で、ほんのりとプレッシャーを感じる。とはいえ筆者はこれからドカ食いをするのだ、気にしてはいられなかった。
テーブルにも力が入っていて、「もちづきさん」がこれまでに打ち込んできた食事への執念を感じるせりふが印刷されている。これから来店する方もひたすらに食事を喜ぶ姿勢で、執念マシマシで食べ始めてはいかがだろう。
注文した品が来るのを待っているうち、別の席の注文品がやってくる。するとおいしそうな香りが漂ってくる! 見てみれば食事を始める人も、待っている人も、スタッフの方に至るまでみんなニコニコしている。みんな食べるのが好きでコラボカフェに来たのだろうから当然かもしれないが、ちょっとうれしい。
少しして、筆者の卓にも料理がやってきた。筆者が頼んだのは「1ガロン風…タバスコ風ジュース」と「オムライス もちづきさん盛」。トマトジュースとオレンジジュースのミックスジュースに、重量約1,000g、直径19センチの大型オムライスだ。ホカホカに熱を持ってたっぷりのケチャップがかかったオムライス、おいしくないわけがない!
実は筆者、以前1.5kgのオムライスを完食しているため、今回の「もちづきさん盛」もオムライスなら完食できると踏んで挑戦した。実際ほどよい硬さに炊き上がったお米と細切れの鶏肉、「もちづきさん」が急いで刻んだ風の1センチサイズのにんじんやゴロッとしたソーセージが入っていて、サクサク食べ進められる。
卵も硬すぎず柔らかすぎない状態だし、ケチャップは甘酸っぱくおいしい。食べているうちにホホホ……と笑みがこぼれる。ひたすらお米! お米! お米!! という天国のような食事で、時々口にやってくるにんじん、ソーセージ、鶏肉がまたうれしい。これなら「至り」という状態に入るのも納得だ。
個人的に「もちづきさん」作中で描かれる「至り」というものに理解がなかったのだが、十分な食事を食べられる多幸感、お腹を満たす充実感といった感覚はわかる。これが筆者なりの「至り」だ。
「もちづきさん盛」を完食し、スタッフの方のチェックをパスすれば「至り」ステッカーをもらえる。終始楽しく食事ができ、最終的に腹八分目程度だったのでデザートも注文してよかったかもしれない。後半戦が始まったらプライベートでまた来たい。
総じて素直に「おいしかった!」といえる楽しい雰囲気のコラボカフェで、他の来店者を見る限りメニューの提供も素早い印象だ。1回1時間20分(ラストオーダー50分)という制限はあるが、それでもゆっくりと食事ができる、とても管理が行き届いた店舗だった。「もちづきさん」の連載がもっと続いて、第2回、3回とコラボカフェが展開されるようなことがあれば、きっとまた訪れたいと思う。
(C)まるよのかもめ/白泉社