特別企画

【今日の読み切り】「くだんのくく」

予言を忘れた子件(くだん)のくくがかわいい!

【果たされない歌】

著者:夜風さらら

集英社

 人間の顔と牛の体を持った妖怪「件(くだん)」は、生まれた直後に災害の予言をして数日のうちに死んでしまう。しかし90年ぶりにとある牧場に生まれた件は、予見の内容を忘れてしまっていた。牧場の一人娘、熊谷さくらは、件にくくという名前を付けて、記憶を取り戻す手助けをするが……。

 「くだんのくく」は、夜風さらら氏による短編漫画。2023年のウルトラジャンプ10月号に掲載された。かわいい顔に子牛の体をもった件のくくが可愛くて、見ているだけで幸せになる。夜風氏はXやpixivゆるい妖怪もののイラストや漫画を発表しており、7月1日には探偵ナギを主人公にしたほのぼの妖怪漫画「『狐の窓』~ゆるっと怪異~」がKADOKAWAから発売される。

 勉強をしたり、滝に打たれたり、害獣避けの電柵に突っ込んだりして、なんとか予言を思い出そうとするくくの姿は涙ぐましくもかわいい。とにかく、可愛い、可愛いは正義なのだ。

【あらすじ】

 件(くだん)。それは災厄を予知する半人半牛の妖――。 人々にその回避方法を伝え、それと同時に命を落とすと言い伝えられている。 とある牧場で新たに産まれた件だったが、その予言を忘れてしまっており…!?