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東京都、「不健全図書」の名称を変更へ

 東京都は「不健全図書」の名称を変更することを、読売新聞など複数メディアが報じた。改称は今月にも行われる見込み。

 東京都は、青少年の健全な育成を図るため、その健全な成長を阻害するおそれがある図書類について「不健全図書」として指定を行っている。「不健全図書」に指摘された書籍は青少年(18歳未満の者)に販売や貸付け等をすることは禁じられる。また、包装や陳列区分も限定される。

 本来、この指定は東京都で未成年への販売を禁止する条例であるが、「不健全」という名称のため、「不健全図書」に指定された書籍は書店やオンラインサイトで規制を受け販売自体がされず、成人のユーザーすら購入できない。漫画家が作品発表の場を不当に奪われている現状がある。この呼称を改定すべく、政治家に加え、2023年から森川ジョージ氏ら100人を越える漫画家が「不健全図書の改称を求める陳情」に賛同の署名をするなど活動を行っており、今回、これらの活動が名称変更への道を開いた形となる。