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アドビ、マンガに特化したオリジナルフォント「貂明朝アンチック」をリリース

無料のAdobeアカウントユーザーも使える

【貂明朝(てんみんちょう)アンチック】

2023年11月 リリース

 アドビは、マンガのセリフに特化したオリジナルフォント「貂明朝アンチック」をリリースした。

 「貂明朝アンチック」は、古くからマンガの吹き出しに使われている、仮名が明朝体、漢字がゴシック体の「アンチック体」を採用。仮名に古典的でゆったりとした特徴を持つ「貂明朝テキスト」、漢字にはシンプルさと優しい雰囲気とをあわせもつ「源ノ角ゴシック」を組み合わせて開発した。

 ウエイトは ExtraLight、Light、Regular、Medium、Bold、Heavyの6種類が用意されている。

 またマンガのセリフに特化した、濁点・半濁点付き仮名、ルビ用などの文字や記号類、嘆符・疑問符類などを搭載。音引きは、省略記号(3点リーダー)、伸ばせる音引き、波線、EMダッシュ、罫線など、シーンに合わせて選ぶことができ、それぞれキーボード入力で簡単に呼び出すことができる。

 さらに標準的な文字コレクションに含まれないマンガのセリフなどに用いられる文字・記号・符号類用の特殊なグリフ(字体)も含み、OpenType機能を通して利用可能なほか、懐かしいデザインの「Full Moon With Face」(U+1F31D)も採用されている。

 本フォントに含まれる文字と字体は、新たに定めた「Adobe-Manga1-0」文字コレクション仕様に準拠しているという。アドビは、同仕様が業界標準として活用されることで、さまざまなマンガ用フォント間の互換性と相互運用性が向上するとしている。

 なお、本フォントはAdobe IDがあれば無料ユーザーでも「Adobe Fonts」から利用できる。

□「貂明朝アンチック」が入った漫画に使えるフォントパック

貂明朝アンチック

貂明朝テキストをベースにゴシックの漢字に合うように調整した仮名
6ウエイトのバリエーション
マンガに使える濁点・半濁点付き仮名
種類の豊富な嘆符・疑問符類
左から罫線、EMダッシュ、波線、伸ばせる音引き、省略記号(3点リーダー)
懐かしの「Full Moon With Face」(U+1F31D)も採用